米軍高官は「中国の6年以内台湾武力攻撃」説を取り下げただけでなく、米政府高官は「台湾独立を支持しない」や「中国との平和共存」をさえ唱え始めた。その背景に何があるのか?麻生発言にも言及して考察する。
●中国による台湾攻撃の警戒レベルを下げているアメリカ
今年3月9日、インド太平洋軍のフィリップ・デービッドソン前司令官は、米議会公聴会で、「中国(大陸)は6年以内に台湾を武力攻撃する」と指摘していた……
バイデン(Joe Biden)米国大統領は就任後、直ちに欧州歴訪を行うと共に、メディアに次の論文を投稿した。〈私の欧州訪問は、アメリカが世界中の民主主義諸国を結集させるためである〉(Joe Biden: My trip to Europe is about America rallying the world’s democracies)。この度の訪問は6月11日~13日の英国コーンウォールでの「……
一、前書き
台湾ほど、コロナ禍に立ち向かう際に、不必要な困難を経なければならない国は、あまりないだろう。中国政府や台湾国内の親中人物などは、台湾政府の防疫工作に干渉と妨害をもたらしている。台湾政府は、コロナ禍に対処しながら、こういった挑戦にも同時に取り組まなければならない。
幸いなことに、中国が主導し続ける台湾の国際的孤立化のなか、台湾はいくつかの国からワクチンの寄贈を得ている。台湾は、国際保……
安倍前首相が月刊誌で「反日的ではないかと批判されている人たちが、今回の開催に強く反対している」と言っているが、そうだろうか?反対しているのは主としてコロナ感染が広がり日本人の命が脅かされるのを心配しているからではないのか?偶然、同月号に厳しく中国を非難する論考を書きながら、一方ではコロナ禍での東京五輪開催には反対している者として私見を述べたい。
◆安倍前首相の主張
安倍前首相が月刊誌『Hana……
7月1日の建党100周年祝賀大会の構成と習近平の演説は強いシグナルを発していた。参加者が歓声を上げた個所は「人民の心」の表れだ。習近平だけが中山服を着ているのは中国の現役最高指導者のルールに過ぎない。
一、建党100周年祝賀大会の構成から見えるもの
◆大会冒頭の挨拶は民主党派の一つ「中国国民党革命員会」主席
何よりも驚くべきは、「中国共産党」の建党100周年祝賀大会だというのに、大会の冒頭の……
6月28日北京で建党100周年祝賀演劇大会が開催されたが、習近平は「毛沢東の新中国」と「習近平の新時代」を強調するため、鄧小平亡き今、江沢民政権と胡錦涛政権のトップを欠席させた。
◆中国共産党100周年を祝賀する演芸大会<偉大なる道のり>
6月28日夜、北京にある国家体育場(鳥の巣スタジアム)で「慶祝中国共産党成立100周年文芸演出」<偉大征程>(中国共産党100周年を祝賀する演芸大会<偉大な……
中国共産党建党百年祝賀に当たり、河野洋平元衆議院議長や立憲民主党現職議員あるいは村山談話を守る会や霞山会などが祝辞を述べたり、CCTVでインタビューを受けたりなど、中国共産党を絶賛している。
◆河野太郎大臣の父・河野洋平氏の祝電
中国共産党建党百年の祝賀行事が真っ盛りだが、ロシアをはじめアフリカ諸国や東南アジアあるいはラテンアメリカなど世界各国から祝電が届く中、日本の元議員や現職議員もおり、筆……
建党100周年と米中覇権の分岐点に遭遇した習近平は、そのタイミングを最大限に利用して、毛沢東の「新中国」と習近平の「新時代」という二つの「新」に中国を区分し、一党支配体制の維持と対米勝利を狙っている。「父を破滅に追いやった鄧小平を乗り越える」結果が付随するのが、内心の狙いでもあろう。
◆「新中国」を建設した毛沢東
1949年10月1日に毛沢東が天安門の楼上で「中華人民共和国」誕生の宣言をした時……
中国共産党の建党にソ連のコミンテルンが寄与したのは確かだが、100年の歴史を見た時に、建党から始まり今日に至るまで最も貢献したのは日本だ。1921年の第一回党大会には「赴日代表」という分類さえあったほどである。日本はひたすら中国共産党を強化するために動いている。
◆第一回党大会参加者10余名の中に「赴日代表」という分類があった
中国共産党の建党を意味する第一回党大会は1921年7月23日から3……
6月18日、習近平は北京に建てた中国共産党歴史展覧館を視察し、入党の宣誓文を唱えた。キーワードは「不忘初心」。「初心」は毛沢東と父・習仲勲を指す。鄧小平の存在を希薄化し「復讐」を顕し始めた。
◆習近平の展示スペースは鄧小平の3倍
6月18日、習近平国家主席が中共中央総書記としてチャイナ・セブン(中共中央政治局常務委員会委員7名)と王岐山国家副主席など、党と国家のリーダーを引き連れて、中国共産党……
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