ドナルド・トランプ氏が第2期政権をスタートさせることで、米国政治の新たな章が幕を開けようとしている。これが国内外の情勢を揺るがすことは間違いない。トランプ氏は先日行った就任演説で、自由、民主主義、国家主権といったアメリカのアイデンティティを支える中核的価値観を改めて強調した。しかし、今回は単なる言葉にとどまらず、最優先とする行動を求める明確な呼びかけでもある。この変化は米国内だけでなく、世界、特に……
2023年に創設したばかりの中国AI企業の新星ディープシーク(DeepSeek)が今年1月20日にリリースしたオープンソース大規模言語モデルDeepSeek-R1(生成AIモデル)が、世界に衝撃を与えている。破格的な低コストで、現在世界最強の大規模言語モデルOpenAI-o1に相当あるいは凌駕する性能を示している。そのためアメリカでは一時的にAI関連企業の株価の暴落が起きたほどだ。
このまま……
英国の現状
世界のニュースがトランプ氏の復帰一色に染まる前に、英国の対中政策の混乱ぶりを振り返っておく価値はあるだろう。先月のこのコラムでは、中央統一戦線の工作員がアンドリュー王子のイベント「pitch@palace」を通して王子と直接接触していたことが明らかになったという、英国の対中政策の惨状を取り上げた。労働党政権が対中政策に真剣に取り組む必要があることは明らかだったが、以降も状況は悪化する……
大統領選挙中、あれだけ強烈に「中国のすべての輸入品に一律60%の関税を課す」と息巻き、当選後は合成麻薬フェンタニルに関して10%の追加関税をかけると主張していたのに、大統領就任後は対中関税の即時実行はしないことになってしまった。
もっとも、就任演説直後では、合成麻薬フェンタニルに関しカナダとメキシコには25%の関税を2月1日から課すと明言しながら中国には言及しなかったのに、翌日の……
With Donald Trump returning to office for a second term, we’re looking at a new chapter in American politics, one that promises to shake things up both at home and abroad. In his recent inaugural addr……
The crackdown on corruption among senior officers of China’s People’s Liberation Army (the “PLA”) shows no signs of stopping, and for some reason, is concentrated in the Rocket Force. Of particular no……
A British Coda
Before the return of Trump sucks the oxygen from every other global story it’s worth revisiting, only a month on, the shambles which is UK policy towards China. A month ago, this colu……
1月17日、中国の国家統計局は2024年のGDP成長率を前年比「5.0%」と発表した。昨年末、中国の国有企業である国投証券股份有限公司(SDIC)の主席エコノミスト高善文氏は「中国政府が発表するGDP成長率は疑わしく、実際には2%位しか成長していない」という趣旨の発言をした。その発言が正しいのか否かを検証する。
◆中国の国家統計局が2024年のGDP成長率は「5%」と発表
1月17日、中国の……
1月3日、バイデン大統領は日本製鉄(日鉄)によるUSスチール買収を禁止すると発表した。これにより日米の鉄鋼業は衰退し、世界トップを走る中国の鉄鋼の地位をより確固たるものにするだろう。アメリカは「国家安全保障を脅かす」として、かつて「日の丸半導体」を沈没させただけでなく、今回もまた同じ理由で、今度は日本の鉄鋼をも沈没させていくことになる。それによって相対的に発展するのは中国だ。
こんなことでいい……
次々と明らかになる事実
ここ1週間ほど、英国各紙が報じる記事には、中華人民共和国が英国内に及ぼす影響力を懸念する人々に不安を抱かせる内容が続いている。最も注目を集めているのは、アンドリュー王子と親しい関係にあった人物が、長年にわたり中央統一戦線工作部(United Front Work Department:UFWD)に所属していることが明らかになった一件である。UFWDは潤沢な資金に恵まれた中……
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