親友
「人を理解するためには、友人を見よ」とはよく言われることだ。だとするとプーチン大統領を親友だと主張する習近平はどうなのだろうか。両首脳はこれまで40回近く会談しているが、いつも親密な姿をみせている。二人の独裁者は、米国とその同盟国は衰退し、未来は自分たちのものであると信じて一致団結しているのだ。しかし、それを駆り立てているのは将来の前向きなビジョンではなく、他者への批判、不公平に対する現実……
国連安保理の対露制裁も国連総会緊急特別会議での対露非難決議も、中国とインドは棄権した。インドはロシアから武器を購入し、露印は軍事的に緊密だからだ。「日米豪印」対中包囲網クワッドの危うさが表れている。
◆対露非難決議を棄権したインドと上海協力機構
2月26日(アメリカ時間25日)、国連安全保障理事会(国連安保理)(15ヵ国)は「ウクライナに侵攻したロシアを非難し即時撤退を求める決議案」を否決した……
習近平はプーチンの軍事行動には同調しない代りに経済的には徹底してロシアを支援する。だから国連での対露経済制裁決議では棄権した。習近平の対露【軍冷経熱】戦略は、アメリカの対中包囲網を弱体化させるか?
◆【経熱】中国は12年連続でロシア最大の貿易相手国
今年2月9日、中国中央行政省庁の一つである商務部は<中国は12年連続でロシア最大の貿易相手国であり、中露経済貿易協力は実りある成果を上げている>と……
中国にとって北京冬季五輪は、効果的にパンデミックを抑え込むことができる数少ない国としての評価を確かなものにするためだけでなく、国家の外交の成功を誇示するためにも重要なイベントである。米国といくつかの同盟国が外交ボイコットを表明したとはいえ、この五輪で中国を訪問した国家元首は30人を超えた。その中でも主賓と言えるのが、ロシアのプーチン大統領であり、習近平国家主席と最初に会談したのも同大統領であった。……
中露蜜月にヒビが入り始めた。中国ではウクライナの惨状とゼレンスキー大統領の悲鳴を繰り返し伝えている。欧州を巻き込んだ一帯一路と中欧投資協定を国家戦略とする習近平にとって、NATOとの対立は避けたいところだ。
◆ウクライナの惨状とゼレンスキー大統領の悲鳴を繰り返す中国のテレビ
中国の中央テレビ局CCTV4(国際チャンネル)のニュースでは、必ずウクライナの街の惨状と庶民の嘆きを大きく扱い、毎日のよ……
Best Friends
It is often said that to better understand someone you should look at their friends. In that case what does it tell us about Xi Jinping who claims he is best friends with Vladimir Putin……
2月24日午後1時、CCTVの画面に大きく映し出されたウクライナ大統領が悲痛な声で叫んでいた。バイデンは昨年12月7日のプーチンとの会談後「戦争になっても米軍は派遣しない」と言っていたと解説委員が強調した。
ハッとした!
これだ――!
これだった。私はこの事実を十分に認識していなかったために、プーチンの軍事侵攻の分析を誤ったのだ。猛烈な悔恨に襲われた。加えて2月24日の夜になると、NATOも……
ウクライナから分離独立していた二つの自称「人民共和国」をプーチンが承認したことは、習近平にとっては恐怖に近いほど手痛い。新疆ウイグル自治区の独立を認めるのと同じ構図になるからだ。
◆ドネツク人民共和国とルガンスク人民共和国をプーチンが承認
ロシアのプーチン大統領は2月21日、ウクライナ東部のドネツク州とルガンスク州にある「ドネツク人民共和国」と「ルガンスク人民共和国」を独立国家として承認する大……
ロシアがウクライナを侵攻してくれると、アメリカにはいくつものメリットがある。米軍のアフガン撤退の際に失った信用を取り戻すと同時に、アメリカ軍事産業を潤すだけでなく、欧州向けの液化天然ガス輸出量を増加させアメリカ経済を潤して、秋の中間選挙に有利となる。
注(2月26日):2月25日のコラム<バイデンに利用され捨てられたウクライナの悲痛>に書いたように、バイデンが昨年12月7日のプーチンとの電話会談……
岸田首相が電話会談でプーチン大統領に「ウクライナ侵攻反対」を唱えたことに関して、同席者がそれを以て「中国とは逆のメッセージ」であると位置付けたようだが、習近平はウクライナ侵攻には賛同していない。中露蜜月以上に中国とウクライナの蜜月に注目すべきだ。
◆「岸田‐プーチン」会談同席者の発言
岸田首相は17日夜、ロシアのプーチン大統領と電話会談を行った。岸田首相の「力による一方的な現状変更ではなく、外……
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