「私は海外に一切資産を持っていないのだから、そのような『制裁』は無駄ではないのか。もちろん、凍結用の資産として100米ドルをトランプ氏に送ってもいいが。」
(中国駐香港連絡弁公室主任の駱恵寧氏)
米国は、国家安全維持法と香港の民主的・政治的自由の抑圧に大きな責任があるとして、駱恵寧氏ほか10人の香港および中国の政府高官に対する制裁を発表した。冒頭の言葉は、これを軽くあしらうような駱氏の反応であ……
習近平と李克強が権力闘争をしているという主張は、中国政治の仕組みや真相を知らないチャイナ・ウォッチャーによって次から次へと新しく捏造されていくので、日本の国益のために歯止めをかけなければならない。
ここでは「習近平vs.李克強の権力闘争」という夢物語_その1でお約束した通り、「その1」の後半部分として、「3と4」に関してご説明する。
3.習近平主催の企業家座談会に李克強がいなかったことについて……
巷では、習近平と李克強が権力闘争をしていると主張したがるチャイナ・ウォッチャーが多い。中国政治の仕組みも真相も知らないためか、ますます主張が過激になっている。それは日本の国益に適わない。夢物語を斬る!
◆権力闘争論者が証拠として挙げる事例
権力闘争論者が証拠として挙げる事実には以下のようなものがある。
5月28日、全人代閉幕後の記者会見で、李克強国務院総理(首相)「露店経済」を推奨した……
安倍首相は長期政権により国際社会における日本の信頼を大いに高めたが、最後の汚点は習近平国賓来日計画だった。中国の本音も見えた今、安倍首相辞任を機に次期首相は習近平国賓来日中止を宣言すべきだ。
◆米中が対立する中、日米を離間させ、日本を取り込め:中国共産党系メディア「環球時報」
8月28日午後2時過ぎに、安倍首相の辞任表明ニュースが日本で報道されると、中国のネットは速報で伝え、5時からの記者会見……
8月6日にアメリカ元軍人は「アメリカは中国の台湾侵攻をうまく撃退できるか?」を発表し、「アメリカが敗北する可能性が高い」と分析した。26日、中国はグァム・キラーと空母キラーミサイルを発射した。このような中、日本は何を考えているのか?
◆台湾攻防に関してアメリカは中国に敗ける可能性が高い
8月6日、THE NATIONAL INTEREST(ナショナル・インタレスト)という雑誌&ウェブサイトに“……
訪韓の狙いには香港問題などが大きく、実はそこに日本が絡んでいる。米韓離間は既にほぼ実現しており、中国は日韓の離間を喜んでいる。日中韓自由貿易協定を進めてデジタル人民元の実現を遠くに睨んでいるからだ。
◆米韓離間はほぼ実現
中国が長いこと狙ってきた「米韓離間」は文在寅政権が誕生してからほぼ実現しており、今さら注目する話ではない。
たとえば2017年6月8日のコラム「韓国を飲み込んだ中国――TH……
――日本ビジネス界の質問に対する回答
(本論考は中国問題グローバル研究所=GRICIから孫啓明教授に質問を出し、それに対して回答をして頂いたものである。したがってQ&Aの形となっている。以下、「Q:GRICI、A:孫啓明教授」である。)
Q:アメリカ企業が日中合弁をしている日本の食品関連企業への投資を考えるに当たって、日本企業側に「中国との資本取引を解消するのが前提条件だ」と迫ってきた……
中国の禁漁期間が明けたが、地元当局は「敏感海域」への接近を禁じた。実は禁止令は数年前から出されており、「敏感海域」には台湾が含まれている。今年は特に台湾海峡を巡る米中両軍のつばぜり合いが無視できない。
◆「敏感な海域」での漁を禁じた地元当局
中国政府が東シナ海周辺に設定していた3ヵ月間の禁漁期間(5月1日12時~8月16日12時)は、8月16日正午12時(中国時間)に解禁となった。しかし地元当……
“Isn’t such a ‘sanction’ in vain as I don’t have any assets abroad? Of course, I can also send US$100 to Mr Trump for freezing.”
Luo Huining, Director of the PRC Liaison Office in Hong Kong
This……
香港は今、中国世界の中心にある。長い間、東西の出会いの場だった香港だが、今では新冷戦におけるベルリン、あるいは権威主義の中国共産党と開かれた社会の自由な価値観との間のイデオロギーの戦場と呼ぶ人もいる。
今夏の香港は、昨年と違って大規模なデモも催涙ガスも、炎上するバリケードもないが、緊張は高まり、街は分裂したままである。国家安全維持法(NSL)施行後の最初の1カ月は、香港および世界各地で多くの人々……
カテゴリー
最近の投稿
- 中国の無差別殺傷を「社会への報復」で片づけていいのか? 語源は日本のひろゆき氏の「無敵の人」
- 台湾の未来はいかに トランプ復活を受けた新たなレジリエンスと自治
- 南米をも制する習近平 トランプ2.0の60%関税を跳ねのけるか
- 習主席にとって石破首相の重要性は最下位 ペルー2国間首脳会談
- 中国珠海車暴走事件の容疑者は金持ちか なぜ動機は離婚財産分与への不満と分かったのか
- Taiwan’s Diplomatic Strategies: Balancing New Resilience and Autonomy Amid a Trump Return
- 日本はなぜトランプ圧勝の予測を誤ったのか? 日本を誤導する者の正体
- トランプ2.0 イーロン・マスクが対中高関税の緩衝材になるか
- トランプ勝利を中国はどう受け止めたか? 中国の若者はトランプが大好き!
- 中国CCTV:米大統領選_「札束」の力と「銭」のルール