4月3日、日米韓の安保担当高官がアメリカで対面協議を行ったが、同日、韓国外相が訪中し王毅外相と会談した。3月の米韓「2+2」で中国名指し批判を断った韓国の二面相ぶりと習近平の戦略を考察する。
◆日米韓の安全保障担当高官がアメリカで
日本時間の4月3日、日米韓3か国の安全保障担当高官がアメリカのメリーランド州にある海軍士官学校で対面式の協議を行った。日本からは北村国家安全保障局長が、韓国からは徐……
1. The Pineapple Import Ban–A Trade Issue or a Government Issue?
On February 26, 2021, the Chinese government (Department of Supervision on Animal and Plant Quarantine under the General Administratio……
中国の狙いに関して日本では対米対抗のためという画一化された分析が散見されるが、中国の真の狙いは自国の「エネルギー安全保障」と「石油人民元」構築にある。以下、順不同だが、重要なものから考察する。
◆イランとの25年間の協力協定が意味するもの
3月27日、中国の王毅外相とイランのザリフ外相が、25年間の経済、政治や貿易の強化等を謳った「包括的戦略パートナーシップ協定」に署名した。これにより中国はイ……
一、中国のEV産業発展の歩みは、世界の国々と比べても決して遅れをとっていない。誇るべき成果もある。しかし“今後の成否の鍵を握るのは補助金”
2009年1月、中国科学技術部、財政部、国家発展改革委員会及び工信部が合同で“十城千輛(=10都市1000台の意)”計画を始動。財政補助を通じて、およそ3年間のうちに、毎年10都市を対象とし、1都市につき1000台の新燃料車のモデル走行を展開するこの計画は、……
ロシアのラブロフ外相が中国・韓国を訪問し、中朝首脳が親書を交換した。そして北のミサイル発射。何が起きようとしているのか。プーチン側近とも接触のある「モスクワの友人」からの便りを交えながら考察する。
◆ラブロフ外相訪中、桂林漓江の川面から発信
アラスカから中国に戻ってきた王毅外相は、3月22日、中国の南方にある広西チワン族自治区桂林で、モスクワからやってきたロシアのラブロフ外相を迎えた。
中国……
Chilly in Springtime
It may be springtime in capitals in the Northern hemisphere, but it remains decidedly chilly when it comes to relations between the US, EU, UK, and China. All three in their own……
米中外交トップ会談冒頭で激しい応酬があったが、米中ともに「満足」という結論に達した。背後には、今年が中国共産党建党100周年と屈辱の北京議定書120周年に当たるため、習近平の野望と周到な戦略がある。
◆異常な中国側の長時間反論
3月18日から19日にかけてアラスカのアンカレッジで開催された米中外交トップによる会談に、アメリカ側からはブリンケン国務長官とサリバン大統領補佐官(国家安全保障担当)が……
鄧小平により不当に失脚に追い込まれた華国鋒・元主席は名前さえ出すことが禁止されていたが、習近平はその禁を破った。自分の父・習仲勲を失脚させた犯人が鄧小平だからだ。
◆毛沢東に後事を託された華国鋒
1976年9月9日、建国の父・毛沢東が他界したが、4月30日には「あなたがやれば、私は安心だ」というメモを残して、後事を華国鋒(1921年~2008年)に託している。
このメモの信憑性を疑う論調もあ……
一、パイナップル禁輸事件:貿易問題か政治問題か
2021年2月26日、中国政府(税関総署動植物検疫司)は、去(2020)年からカイガラムシという害虫が検出されたことを理由に、台湾産パイナップルの輸入を3月1日をもって一時停止する、と発表した。これにより、約3万から5万トンに上るパイナップルの対中輸出がキャンセルされた、という。
あまりにも突然のことなので、いうまでもなく台湾のパイン農民にとって……
3月5日の全人代政府活動報告は、中国企業雇用の80%を担う中小零細企業の危機をあらわにした。報告が反省の念をくり返すのも珍しい。この問題を緊急に解決しなければ政府転覆にもつながりかねないからだろう。
◆中国の中小零細企業が置かれている現状
まず中国の中小零細企業が中国経済に対して貢献している要素を、いくつか列挙してみる(2020年段階)。
中小零細企業は中国企業の雇用の約80%を担って……
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