一、パイナップル禁輸事件:貿易問題か政治問題か
2021年2月26日、中国政府(税関総署動植物検疫司)は、去(2020)年からカイガラムシという害虫が検出されたことを理由に、台湾産パイナップルの輸入を3月1日をもって一時停止する、と発表した。これにより、約3万から5万トンに上るパイナップルの対中輸出がキャンセルされた、という。
あまりにも突然のことなので、いうまでもなく台湾のパイン農民にとって……
3月5日の全人代政府活動報告は、中国企業雇用の80%を担う中小零細企業の危機をあらわにした。報告が反省の念をくり返すのも珍しい。この問題を緊急に解決しなければ政府転覆にもつながりかねないからだろう。
◆中国の中小零細企業が置かれている現状
まず中国の中小零細企業が中国経済に対して貢献している要素を、いくつか列挙してみる(2020年段階)。
中小零細企業は中国企業の雇用の約80%を担って……
政府は習近平の国賓招聘を再延期するようだが、延期ではなく中止すべきだ。全世界をコロナ禍で苦しめている事実だけでなく、尖閣諸島領海侵犯、海警法制定などを容認したことになり、中国への応援につながるからだ。
◆コロナ禍をもたらした中国の情報隠蔽体質
2020年1月27日のコラム<「空白の8時間」は何を意味するのか?――習近平の保身が招くパンデミック>や2020年1月31日のコラム<習近平とWHO事務……
2月1日ミャンマー国軍(Tatmadaw)が緊急事態を宣言、総司令官のミン・アウン・フライン(Min Aung Hlaing)氏が軍政府総指揮官に任命された。主都ネピドー、ヤンゴン、マンダレー等の大都市では、突如として通信とインターネットが遮断され、世界はミャンマーで軍事クーデターが発生したことを俄かに察知した。
軍が連邦議会(=国会)開会前を選んでクーデターを発動したのは2020年11月8日の……
1. Warning signs of "Predatory Economics" spread globally and through China
As the trade war continues, United States Secretary of State Mike Pompeo has denounced the Chinese government as the world'……
一、「略奪的経済」の警鐘が全世界と中国国内に響き渡る
貿易戦争の最中、米国務長官のポンペオ氏は、中国政府が全世界で最も知的財産を窃取する国で、まるで「略奪的経済学101」(predatory economic 101)で前代未聞だと痛烈に批判した。中国は一帯一路のインフラ整備を通じて、労働力、技術、製品等を輸出し、一帯一路沿い諸国の中小企業の発展に打撃を加え、「中国製造」(MIC)の製品が全世界……
バイデン氏は、記録的なスピードでトランプ氏が行ったあらゆることを取り消そうとしている。それは危険なほどの速さであり、以下に示すように、戦争の危険性を増大させる可能性がある。
きれいに抹消してしまう前に、バイデン氏はトランプ氏の政策が実際の問題や課題に対処していたかどうかを問うてみるべきだ。大部分は対処するものだった。もしそうなら、バイデン氏は自分の政策が実際により良いものになると確信していなけれ……
イギリスが正式にCPTPPへの加盟申請をしたことを、中国では「脱欧入亜」と皮肉っている。イギリスが先に加盟することによって中国の加盟を阻止することができるのだろうか?中国の受け止めを中心に考察する。
◆一羽の鶏がアジア太平洋に地殻変動をもたらすのか?
2月1日、イギリスはCPTPP(=TPP11)(環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定)加盟に正式に申請をした。
なぜ近くのE……
2月11日、バイデン大統領と習近平国家主席が電話会談した。両国の正式発表の相違にも問題があるが、あえて祝福ムード満開の春節大晦日に電話して「祝意」を示すこと自体からして対中強硬の本気度が疑われる。
◆なぜ祝福ムード満開の春節大晦日に?
日本時間の2月11日、バイデン大統領がようやく習近平国家主席と電話会談をした。1月20日に大統領に就任して以来、「カナダ、メキシコ、イギリス、フランス、ドイツ、……
Finding a role
Since the Brexit referendum in 2016 there has been a continual cry from the victors to hurry up and get Brexit done. It took until the end of 2020 before the formal and effective exit……
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