安倍元首相の訃報を受け、習近平国家主席や李克強首相あるいはプーチン大統領などがそれぞれ弔電を送っている。取材による生の声を含め、そこから見える今後の日本の立ち位置を考察する。
◆習近平国家主席からの弔電
7月9日、習近平国家主席は岸田首相宛に弔電を送った。弔電の内容に関して中国外交部は以下のように報道している。
――2022年7月9日、習近平国家主席は安倍晋三元首相の逝去にあたり、日本の岸田……
安倍元首相が撃たれて亡くなられた。怒りが込み上げ、無念でならない。全世界が悲しんでいるが、中国のネットは特に「SPは何してるのか?」というコメントに満ち満ちている。平和ボケ日本が安倍氏の命を奪った。
◆あってはならない蛮行
あってはならない蛮行だ。全世界が悲しんでいる。ワシントンやニューヨークあるいはモスクワや北京にいる友人からも哀悼の意を表するメールが数多く来ている。
あの中国の国営放送や……
先月末、プーチンは「サハリン2」を引き継ぐ新会社を設立する大統領令を発布。シェルが抜ければ中国が入り込む可能性が高かったが、思いもかけない事情が急展開している。習近平はサハリン3を虎視眈々と準備。
◆プーチンの大統領令はなぜ出されたのか?
サハリン2管理運営会社は、なんと、「バミューダ法人」
6月30日、プーチン大統領は日本のエネルギー源の一つである「サハリン2」の運営主体の再編を命じ、新会……
1983年、長春の惨劇「チャーズ」に関して書いた筆者を世に出してくれたのは作家の佐藤愛子さんだ。そのころ来日していた中国人留学生たちも「チャーズ」の本を讃えてくれた。それがなぜ今では書いた人が犯罪者扱いされるのか?
◆女性の書き手を募った女性ヒューマン・ドキュメンタリー大賞
1982年夏、当時助手として勤めていた一橋大学の近くの電柱に「あなたの思いを百枚の原稿用紙に綴りませんか?」という広告が……
習近平が香港を訪問し中国返還25周年記念講演をした。話し方がゆったりしていて奇妙に「ゆとり」があった。背後で露印などが人民元で交易する現象が起きているからなのか、それとも民主を抹殺し終えた自信なのか。
◆「5年ごとに行われている本土国家主席による演説」と「一国二制度の定義」
7月1日、香港の中国返還25周年記念で講演をした。
香港の返還「5周年記念」から始まって、基本的に「10周年記念」、「……
2000年頃まで長春の「チャーズ」の跡は餓死体が多いため土地開発ができず放置されていたが、2000年に入ると地下を掘ることが可能になり、習近平政権になってから「完全抹殺」が加速した。
◆半世紀後も包囲網の鉄条網がそのまま朽ちて放棄
6月27日のコラム<許せない習近平の歴史改ざん_もう一つのジェノサイド「チャーズ」>に書いたように、当時国民党が支配していた長春市は、1947年晩秋から共産党軍によ……
長春の惨劇「チャーズ」を書いた中国人は次々に逮捕されている。筆者の場合は、北京の日本国大使館の役人により中国政府に密告された。習近平政権になると中国政府のシンクタンクから筆者に突然警告メールが来た。
◆最初に逮捕されたのは『雪白血紅』の著者
最初に逮捕されたのは1989年8月に『雪白血紅』というタイトルで長春の食糧封鎖を書いた張正隆氏(1947年生まれ)だ。中国人民解放軍文芸部の人間で、当時の……
1947‐48年、長春市は中国共産党軍に食糧包囲され数十万の一般市民が餓死した。二重の包囲網「チャーズ」の柵門を開けなかったのは中共軍だ。それを国民党のせいにした本が中国で出版された。生き証人として許せない。
◆食糧封鎖は2回目の日本人帰国直後から開始された
1946夏、終戦後に中国に遺された日本人約百万人の日本帰国があった。これを「百万人遣送」と称する。このとき中国吉林省長春市にいた私の一家……
中国を議長国として開催したBRICS首脳会議とその拡大会議は非西側陣営である「発展途上国や新興国」を代表し、「BRICS陣営」と称することもできる。そこにはG7陣営との対立構造も見られ、ロシアの扱いに工夫を凝らしている。
◆BRICS首脳会議とその拡大会議の概況
6月23日夜、中国を議長国としてオンライン形式で第14回BRICS首脳会議が開催された。BRICSは「中国、ロシア、インド、ブラジル……
安倍元総理の経済面のブレインで、米ノーベル経済学賞受賞者のジョセフ・スティグリッツ博士が、6月22日「アメリカは新冷戦に負ける」とコメントした。消費税も「今は10%に上げてはならない」と忠告したのに日本は上げた。
◆米ノーベル賞学者が「アメリカはいかにして新冷戦に負けるのか」
6月22日、米ノーベル経済学賞受賞者でコロンビア大学の教授でもあるジョセフ・スティグリッツは、米メディアのScheer……
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