本来8月3日から7日までとした台湾包囲実弾軍事演習を、中国軍は8月9日まで継続して行った。なぜ延長したのかを中国政府元高官に単独取材して、中国の本音を引き出した。
◆8月10日に東部戦区連合軍事演習完了を宣言
8月10日、中国人民解放軍東部戦区のスポークスマンである施毅陸軍上級大佐は<東部戦区が台湾島周辺海空域で組織した連合軍事行動は、成功裡に各任務を完了した>と宣言した。
施毅は「最近、台……
台湾包囲実弾軍事演習と同時に、中国軍は大連と山東省で上陸演習と思われる実弾訓練を実施していた。台湾に上陸すれば戦争になるので、それを避けるために他の場所で上陸演習を同時進行させたと解釈できる。
◆北方2ヵ所における同時軍事演習に関する警告
8月6日、中国共産党機関紙「人民日報」は中国式ツイートであるウェイボー(微博)で<航行警告!黄海南部で10日間連続の実弾射撃>という警告を発した。
それに……
アクセス数を増やして金稼ぎをするため、軍事オタクが制作した「4線1点」日本攻略動画が中国のネットで見受けられるが、日本の軍事ジャーナリストなどが引っかかっていることを知った。注意を喚起したい。
◆中国ネットの軍事オタクが出現する背景
中国には約10億人のネット民(ネットユーザー)がいて、2021年6月のデータによれば、30-39歳のネット民の占める割合が20.3%で、全ての年齢層の中で最も多い……
1947-48年に起きた惨劇「チャーズ」が長春で起きた背景にはカイロ宣言がある。宣言には「日本が中国人から盗取した一切の地域を中華民国に返還する」とあり、その象徴が「満州国の新京(=長春)」だったからだ。蒋介石は「中華民国の領土主権は誰の手の中にあるか」を国際社会に示したかった。
◆カイロ会談が行われた背景
1943年11月22日、アメリカのルーズベルト大統領とイギリスのチャーチル首相および「……
8月3日、台湾海峡に関するG7外相声明が発表されたが、第二次世界大戦で勝利した中華民国を国連から追い出し、中華人民共和国を、中国を代表する唯一の国家として認めたのは誰かを忘れるな。台湾問題を生んだのはアメリカだ。
◆台湾海峡の平和及び安定の維持に関するG7外相声明
8月3日、「台湾海峡の平和及び安定の維持に関するG7外相声明」が発表されたが、日本の外務省のウェブサイトに日本語版が発表されたのは……
ペロシ下院議長の訪台可能性に対して自滅行為だと豪語していた習近平は、その発言ゆえにメンツはつぶされたが、しかし複数の報復措置を準備し、結果的に台湾領空領海にジリジリとにじり寄る戦術を実行している。
◆多くの政府機関が発した抗議文
寸前まで訪台を明らかにしなかったアメリカのペロシ下院議長は、結局のところ8月2日夜10時43分に台北の松山空港に着いた。
すると中国の外交部、全人代常務委員会、中共……
6月27日にコラム<許せない習近平の歴史改ざん_もう一つのジェノサイド「チャーズ」>を書いたところ、中国の古い友人や知人から連絡が殺到し、注意喚起を受けた。中国のネットで遠藤批判が広がっているという。
◆『もう一つのジェノサイド 長春の惨劇「チャーズ」』に関するコラム
6月27日、コラム<許せない習近平の歴史改ざん_もう一つのジェノサイド「チャーズ」>を書いた。リンク先をご覧いただければお分か……
習近平三期目を否定する根拠として頻出しているのが5月25日に李克強が主催した10万人参加の国務院オンライン会議で、これを反習近平会議とし、国防部長が参加したのは軍が習近平から離れているという論理だ。
あまりに奇想天外で中国政治のイロハを知らな過ぎ、このような論理が流布するのは日本人のために適切ではないと思われるので、そのまちがいを指摘し、正確な情報を提供したい。
◆5月25日の国務院会議におけ……
トランプ前大統領が、ペロシ下院議長がすでにアメリカを発ったアジア歴訪の中に台湾を入れるかもしれないことに対し、酷評を公表すると、中国のネットは大騒ぎになった。回答は目前に迫っているが、どうなるのか?
◆「トランプがペロシ訪台可能性を酷評」と、中国ネットは大賑わい
7月30日朝早くから、筆者のスマホに大量の中国式ツイートのweibo(微博、ウェイボー)が入ってきて、「トランプ前大統領がペロシ下院……
7月28日夜、習近平・バイデンの電話会談があったが、米中の勝敗と今後の世界のゆくえはペロシ下院議長が訪台するか否かで決まる。中国があれだけ抗議した中で行われたからだ。
◆ペロシ下院議長の訪台に対する中国側の尋常ではない抗議
ペロシ米下院議長が台湾を訪問する予定があると最初に報じたのはイギリスのフィナンシャル・タイムズで、7月18日のことだった。すると翌19日の定例記者会見で中国外交部の趙立堅報……
カテゴリー
最近の投稿
- 中国の無差別殺傷を「社会への報復」で片づけていいのか? 語源は日本のひろゆき氏の「無敵の人」
- 台湾の未来はいかに トランプ復活を受けた新たなレジリエンスと自治
- 南米をも制する習近平 トランプ2.0の60%関税を跳ねのけるか
- 習主席にとって石破首相の重要性は最下位 ペルー2国間首脳会談
- 中国珠海車暴走事件の容疑者は金持ちか なぜ動機は離婚財産分与への不満と分かったのか
- Taiwan’s Diplomatic Strategies: Balancing New Resilience and Autonomy Amid a Trump Return
- 日本はなぜトランプ圧勝の予測を誤ったのか? 日本を誤導する者の正体
- トランプ2.0 イーロン・マスクが対中高関税の緩衝材になるか
- トランプ勝利を中国はどう受け止めたか? 中国の若者はトランプが大好き!
- 中国CCTV:米大統領選_「札束」の力と「銭」のルール