中国にとって北京冬季五輪は、効果的にパンデミックを抑え込むことができる数少ない国としての評価を確かなものにするためだけでなく、国家の外交の成功を誇示するためにも重要なイベントである。米国といくつかの同盟国が外交ボイコットを表明したとはいえ、この五輪で中国を訪問した国家元首は30人を超えた。その中でも主賓と言えるのが、ロシアのプーチン大統領であり、習近平国家主席と最初に会談したのも同大統領であった。……
中露蜜月にヒビが入り始めた。中国ではウクライナの惨状とゼレンスキー大統領の悲鳴を繰り返し伝えている。欧州を巻き込んだ一帯一路と中欧投資協定を国家戦略とする習近平にとって、NATOとの対立は避けたいところだ。
◆ウクライナの惨状とゼレンスキー大統領の悲鳴を繰り返す中国のテレビ
中国の中央テレビ局CCTV4(国際チャンネル)のニュースでは、必ずウクライナの街の惨状と庶民の嘆きを大きく扱い、毎日のよ……
Best Friends
It is often said that to better understand someone you should look at their friends. In that case what does it tell us about Xi Jinping who claims he is best friends with Vladimir Putin……
2月24日午後1時、CCTVの画面に大きく映し出されたウクライナ大統領が悲痛な声で叫んでいた。バイデンは昨年12月7日のプーチンとの会談後「戦争になっても米軍は派遣しない」と言っていたと解説委員が強調した。
ハッとした!
これだ――!
これだった。私はこの事実を十分に認識していなかったために、プーチンの軍事侵攻の分析を誤ったのだ。猛烈な悔恨に襲われた。加えて2月24日の夜になると、NATOも……
ウクライナから分離独立していた二つの自称「人民共和国」をプーチンが承認したことは、習近平にとっては恐怖に近いほど手痛い。新疆ウイグル自治区の独立を認めるのと同じ構図になるからだ。
◆ドネツク人民共和国とルガンスク人民共和国をプーチンが承認
ロシアのプーチン大統領は2月21日、ウクライナ東部のドネツク州とルガンスク州にある「ドネツク人民共和国」と「ルガンスク人民共和国」を独立国家として承認する大……
ロシアがウクライナを侵攻してくれると、アメリカにはいくつものメリットがある。米軍のアフガン撤退の際に失った信用を取り戻すと同時に、アメリカ軍事産業を潤すだけでなく、欧州向けの液化天然ガス輸出量を増加させアメリカ経済を潤して、秋の中間選挙に有利となる。
注(2月26日):2月25日のコラム<バイデンに利用され捨てられたウクライナの悲痛>に書いたように、バイデンが昨年12月7日のプーチンとの電話会談……
岸田首相が電話会談でプーチン大統領に「ウクライナ侵攻反対」を唱えたことに関して、同席者がそれを以て「中国とは逆のメッセージ」であると位置付けたようだが、習近平はウクライナ侵攻には賛同していない。中露蜜月以上に中国とウクライナの蜜月に注目すべきだ。
◆「岸田‐プーチン」会談同席者の発言
岸田首相は17日夜、ロシアのプーチン大統領と電話会談を行った。岸田首相の「力による一方的な現状変更ではなく、外……
The Winter Olympic Games in Beijing is an important event not only for China's reputation as a rare country that can effectively fight the pandemic, but also a demonstration of the success of Chinese ……
習近平との面談後のプーチンに関して、クレムリンに近い「モスクワの友人」から非常に信頼のできる便りがあった。ウクライナへの武力侵攻の有無とともに、マクロンやバイデンに対するクレムリンの考え方をご紹介したい。
◆習近平とプーチンの蜜月関係
ロシアのプーチン大統領は、2月4日、習近平国家主席と会談して北京冬季五輪開幕式に出席するために北京を訪問した。
まず北京にある釣魚台迎賓館でプーチンと面談した……
中国は北京冬季五輪を「ハイテク冬季五輪」と位置付けてハイテク産業とクリーンエネルギーをアピールしているが、中国の民間企業のハイテク産業研究開発力と、それを支える「日本の貢献」を考察する。
◆ハイテク冬季五輪をアピールする中国の狙い
2月4日から開幕する北京冬季五輪を、中国政府は「ハイテク冬季五輪」と位置付けている。政策的には、たとえば中国政府の中央行政庁に一つである「科学技術部」の……
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