18-19日、習近平は西安で中央アジア5ヵ国との首脳会議を開いた。日本では常套句のように「G7に対抗するため」と報道しているが、そのような解釈では中国の真相を見抜くことはできない。何が起きていたのか、カザフスタンを例に取って考察する。
◆中国・カザフスタンの間に横たわる深刻な問題
1991年末に旧ソ連が崩壊すると、中国は待ち構えていたようにソ連圏から独立した国々を駆け巡り国交を樹立した。その最……
4日、米国家情報長官は台湾有事で世界経済は年間134兆円の打撃を受けると警告した。しかし台湾を自国領土と位置付ける中国には台湾を武力攻撃する理由はない。武力攻撃させるため台湾の独立派を応援しているのは日米ではないのか。
◆台湾有事で年間134兆円の打撃を受けると米国家情報長官
5月5日、「ワシントン共同」は<台湾有事で130兆円打撃 米長官、半導体生産停止>と報道した。それによれば、アヴリル・……
ここ30年来のスーダン紛争長期化は、全米民主主義基金がもたらしたものだが、中国はアフリカを含めた紛争調停組織を設立し、岸田首相もアフリカ歴訪で調停に意欲を表明。その真相とゆくえを考察する。
◆スーダン紛争長期化の犯人は全米民主主義基金NED
2023年4月15日、アフリカ北東部スーダンの首都ハルツームで、国の実権をめぐって争う、国軍と準軍事組織「迅速支援部隊(RSF)」の戦闘が始まった。
ア……
訪中帰国時の機内取材でマクロン大統領は台湾問題などに関して語ったが、ロイターやAFPが対米忖度の二次情報記事を発信。そこには欧州の対米追従に温度差がある。フランスの自主独立性と対中関係とともに考察する。
◆マクロン大統領訪中後帰国時の2社独占による機内取材
マクロン大統領は、4月9日のコラム<「習近平・マクロン」蜜月と二人の壮大な狙い>に書いたように、4月7日、北京から広州に向かった。その後、……
訪中したマクロン大統領と北京で会談した習近平国家主席は終始上機嫌で、広州に行ったマクロンを追って広州へ。マクロンはウクライナ戦争「和平案」にも賛同した。驚くべきことに、共同声明には中仏軍事協力がある。
◆マクロン、習近平「和平案」に賛同――バイデンからも頼まれ
4月5日から7日の日程で、フランスのマクロン大統領は国賓として訪中し、閲兵式や公式会談、晩餐会など、習近平国家主席から盛大な歓迎を受け……
中国がイラン・サウジの和睦を仲介して以来、中東における和解外交雪崩現象が起き、同時に中東やASEAN、BRICSなどが中国と提携しながら脱ドル現象を加速させている。背景にあるのは何か?
◆中国が仲介したイラン・サウジ和睦後、中東で和解外交雪崩現象
今年3月10日、習近平が国家主席に三選したその日に合わせて、中国の仲介により北京でイランとサウジアラビア(以下、サウジ)が和睦したことを発表した。こ……
訪中した林外相は、カードを持たずに口頭でのみ拘束日本人解放を要求。中国にはいかなる効果もない。加えて李強首相には「決して脱中国化はしない」と誓っている。友情を深めただけのような訪中を中国側発表から読み解く。
◆カードなしに拘束日本人解放を求めても応じるような中国ではない
4月2日、日本の林芳正外相は中国の秦剛(しんごう)外交部長兼国務委員と会い、ワーキングランチも含めれば4時間近くにわたって会……
蔡英文総統の訪米に先駆け、その罰として、習近平は馬英九を訪中させるとともにホンジュラスに「中華民国」台湾との国交を断絶させた。それでも台湾の民意は、アメリカの干渉を必ずしも歓迎していないことが判明した。
◆反中の蔡英文総統訪米に対抗して、親中の馬英九元総統を大陸に招聘した習近平
現役の蔡英文総統が南米のグアテマラなどを訪問する際に、アメリカに上陸してケビン・マッカーシー米下院議長と会談するとい……
中露首脳会談の日に合わせて岸田首相がゼレンスキー大統領と電撃会談。日ウ共同声明には、ウクライナ建国後初めての対中非難が盛り込まれ、中ウ首脳会談の機運を頓挫させた。戦争を煽る米国と、巻き返す中国。
◆「日本・ウクライナ」共同声明に盛り込まれた対中批判
本来、習近平国家主席は、3月20日から22日にかけてのモスクワ訪問でプーチン大統領のメンツを立てた後に、ウクライナのゼレンスキー大統領とオンライン……
中露首脳会談で頻出した「多極化」という言葉は、アメリカの一極支配的先進国価値観による秩序ではなく、中国がロシアやインドと共にグローバルサウスを包含した世界新秩序を形成するシグナルである。
◆中露首脳会談で頻出した「多極化」という言葉
中露首脳会談では、両首脳の口から何度も「多極化」という言葉が飛び出した。
会談後の中露共同声明でも、以下のような形で4個所も「多極化」という言葉が出て来る。たと……
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