和平交渉の早期実現を謳った中露共同声明が発表されていた頃、岸田首相はウクライナを訪れていた。中国の「和平案」に応じないアメリカと歩調を合わせ、G7首脳会談でウクライナ問題を取り上げるためだ。
◆中露首脳会談と中露共同声明
3月21日、日本時間の真夜中、中露首脳会談のあとに両首脳による共同声明の署名と発表があり、続いて二人による共同記者会見が設けられた。
正式の中露首脳会談では、3月21日のコ……
3月20日夜、習近平国家主席はプーチン大統領と二人だけの非公式会談を行い、ウクライナ危機に対する習近平の「和平案」をプーチンは検討する用意があると語った。案の定、アメリカは反対。そのゆくえは?
◆習近平・プーチン、二人だけの非公式会談
3月20日夜、習近平国家主席とプーチン大統領が二人だけの非公式会談を行った。非公式会談の内容は「非公式」なので公開されていないが、それに先立ち、二人は記者団の前……
習近平国家主席が3月20日-22日の日程で訪露し、プーチン大統領と会談する。4月か5月と言われていた訪露はなぜ前倒しされたのか?国際刑事裁判所のプーチンへの逮捕状を含め、中国政府元高官を直撃取材した。
◆国際刑事裁判所のプーチンへの逮捕状を中国はどう受け止めているのか?
習近平国家主席が3月20日から22日の日程でロシアを国賓として訪問し、プーチン大統領と会談することが3月17日に発表された。……
16日、ウクライナのクレバ外相が中国の秦剛外相と電話会談し、中国提案の「和平案」を称賛した。和平案は停戦協定案ではなく、あくまでも中国の立場を表明し交渉のテーブルに着かせるためのものだ。
◆ウクライナのクレバ外相が中国の秦剛外相と電話会談
3月16日、ウクライナのクレバ外相が中国の秦剛外相兼国務委員と電話会談した。中国外交部の報道によれば、以下のような会談がなされたそうだ。
秦剛は、「……
全人代が閉幕し習近平「紅い王国」がスタートした。新チャイナ・セブンの役職は予測通りだが、国務院副総理や国務委員構成にも新たな決意がにじむ。人事構成から習近平の決意と戦略を読み解く。
◆執念の習近平「紅い王国」がスタート
3月13日に全人代(全国人民代表大会)が閉幕した。
1962年に父・習仲勲が鄧小平の陰謀により冤罪で失脚し、16年間も牢獄生活を強いられたことに対する習近平の恨みは、尋常では……
3月10日、中国はイランとサウジの外交関係を修復させたが、習近平は2013年から中東への接近に挑戦。ウクライナ戦争が石油人民元化を促進し、今では台湾和平統一へのシグナルに。米国は阻止するだろう。
◆中国がイランとサウジアラビアの外交関係修復を仲介 3ヵ国共同声明
3月10日、中国(中華人民共和国)とイラン(イラン・イスラム共和国)、サウジ(サウジアラビア王国)3カ国による共同声明が出された。イ……
3月7日、全人代(全国人民代表大会)で「党と国務院機構改革」という、13項目の改革案が示された。中でも注目されるのは科学技術と金融管理監督に関する改革で、アメリカの制裁と弾圧から逃れて中国が繁栄するための戦略が込められている。
◆「党と国務院機構改革」全容
3月7日、全人代(全国人民代表大会)第二回全体会議で「国務院機構改革方案」の説明があった。これは昨年10月に開催された第20回党大会および……
3月7日、全人代(全国人民代表大会)の記者会見で秦剛外相が中国の外交方針の本音を2時間近くにわたって語った。「ロシア、ウクライナ、台湾、アメリカそして日本」に関する回答をテーマ別に考察する。そこで見えてきたのは日本に対して迫っている「踏み絵」だ。全文は中国語で9000字、日本語に訳すと1.5万字ほどあるので、以下、記者の質問は省略し、要点のみを記す。( )内は筆者注。
◆中国外交の基本姿勢
国……
3月6日、習近平は全方位から中国を打倒しようとするアメリカとその同盟国を批判し、民間企業を中心に断固経済発展させる決意を示した。事実、デジタル産業を支えるハイテク分野で中国は世界のトップを行っている。
◆アメリカとその同盟国を名指し批判して、習近平が指示した中国経済の方向性
習近平は3月6日、現在開催中の<全国政治協商会議(全国政協)に参加している「民建、工商聯」界委員の意見を聴取し、「民間企……
3月5日、全人代で李克強国務院総理の最後の演説があった。司会を務めた趙楽際の不慣れさと、何度も言葉につまずく李克強、そして最後に李克強に握手を求めた習近平の姿から、習近平政権三期目を考察する。
◆高揚感を失わせた司会・趙楽際(ちょう・らくさい)
3月5日午前から始まった全人代(全国人民代表会議)は趙楽際(新チャイナ・セブン党内序列3)の司会で始まった。なぜ現在はまだ中央紀律検査委員会書記であ……
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