アメリカの対中感情の悪化は不変なので、バイデンが当選すれば国際社会の信用を得て対中包囲網は強化されるが、トランプ再選ならアメリカ国内の分裂が進み国際社会におけるアメリカの信用失墜が加速するので中国に有利だと中国は思っている。
◆トランプ再選が中国に有利という中国人の心情
他国の大統領選挙に関して中国政府や中国共産党組織がものを言える立場にはないが、少なくとも中国大陸のネット空間における「世論」……
2008年に始まった千人計画は人材養成のための外国人専門家募集事業だったが、習近平の「軍民融合戦略」が始まって以来、完全に姿と目的を変えてしまった。1996年に始まった帰国中国人元留学生との違いも明確にする。
◆1996年に始まった中国人元留学生を帰国させる計画
まずは1996年の第9次五ヵ年計画から始まった中国人元留学生たちの帰国誘致計画からご説明する。
中国では1966年から1976年ま……
習近平は総書記になった瞬間から軍民融合戦略を打ち出して軍の利益集団を倒し、今では米軍よりも軍事力で優位に立っている。だが全てを権力闘争に結び付けた日本のメディアが中国の真相を見えなくした。もう遅い。
◆習近平の「軍民融合発展戦略」とは
2012年11月15日、第18回党大会一中全会で中共中央軍事委員会主席に選ばれた習近平は、その年の12月23日、軍事委員会常務委員会で「軍民融合は我が軍を建設す……
ある日突然、中国のネットから「千人計画」という言葉が完全に消された。その経緯をリアルタイムで経験しているので、背景を考察すると共に、消されていない日本学術会議研究者に関して2,3例ほど考察を試みる。
◆「千人計画」が中国のネットから消えたリアルな体験
まず、なぜ、そしていつ、中国のネットから「千人計画」という言葉が突如、完全に消えたのか、その顛末をお話ししたい。
最初に検索しにくくなったのは……
10月14日、習近平は自分の父・習仲勲が提案し建設した深セン経済特区設立40周年記念式典に出席した。総書記就任後、最初に視察したのも深センで、グレーターベイエリア構想とデジタル人民元に力を入れている。
◆深セン経済特区構想は習仲勲が提案し中央に決議させた
今では「中国のシリコンバレー」と呼ばれるほどハイテク企業が集中している深センを、「経済特区」として認めさせたのは習近平の父・習仲勲だ。
1……
日本学術会議の新会員候補6人の任命拒否が問題となっている。本稿ではその可否よりも、日本学術会議が覚書を結んでいる中国科学技術協会の正体を明確にし、習近平の狙いが潜んでいることに関して注意を喚起したい。
◆2015年、日本学術会議は中国科学技術協会と覚書を交わした
日本学術会議のHPをご覧になると、そこに国際活動というバナーがあり、それをクリックし、さらに「その他の二国間交流」を辿っていくと、「……
菅内閣は台湾通の岸信夫氏を防衛大臣に据えるという凄まじい発信をした。加えて米国務次官が訪台。中国外交部の抗議のみならず国防部が「アメリカは死路あるのみだ!中国人民解放軍は黙っていない」と気炎を上げている。
◆菅総理、みごとな発信
新しく誕生した菅内閣は、その布陣において異論がないわけではないが、少なくとも岸信夫議員を防衛大臣に据えた事で、明確な姿勢を発信したことになる。
岸信夫議員は安倍晋三……
習近平と李克強が権力闘争をしているという主張は、中国政治の仕組みや真相を知らないチャイナ・ウォッチャーによって次から次へと新しく捏造されていくので、日本の国益のために歯止めをかけなければならない。
ここでは「習近平vs.李克強の権力闘争」という夢物語_その1でお約束した通り、「その1」の後半部分として、「3と4」に関してご説明する。
3.習近平主催の企業家座談会に李克強がいなかったことについて……
巷では、習近平と李克強が権力闘争をしていると主張したがるチャイナ・ウォッチャーが多い。中国政治の仕組みも真相も知らないためか、ますます主張が過激になっている。それは日本の国益に適わない。夢物語を斬る!
◆権力闘争論者が証拠として挙げる事例
権力闘争論者が証拠として挙げる事実には以下のようなものがある。
5月28日、全人代閉幕後の記者会見で、李克強国務院総理(首相)「露店経済」を推奨した……
安倍首相は長期政権により国際社会における日本の信頼を大いに高めたが、最後の汚点は習近平国賓来日計画だった。中国の本音も見えた今、安倍首相辞任を機に次期首相は習近平国賓来日中止を宣言すべきだ。
◆米中が対立する中、日米を離間させ、日本を取り込め:中国共産党系メディア「環球時報」
8月28日午後2時過ぎに、安倍首相の辞任表明ニュースが日本で報道されると、中国のネットは速報で伝え、5時からの記者会見……
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