日米首脳会談の共同声明でウイグル等の人権問題に関し「懸念」を盛り込むらしいが、国連が機能しなくなった今、民主主義国家が連携して行動するしかない。中谷元防衛相等が主張する「人権侵害制裁法」が不可欠だ。
◆中国に国連を牛耳られた民主主義国家の悲惨
国連の重要な決議機関が中国などの独裁国家によって牛耳られているため、人権を守るための決議を出すことができず、民主主義国家の意思が反映できない状況に陥って……
日本の報道によれば5日、茂木外相は相当に厳しいことを言ったことになっているが、中国の正式報道によればその逆で相当に中国寄りだ。来週の日米首脳会談の対中強硬本気度が問われる。
◆日本の外務省の報道
4月5日午後18時、茂木外相は、王毅外相(兼国務委員)と1時間半にわたって電話会談を行った。日本の外務省の報道によれば、概ね以下のようになっている。
両外相は、来年の日中国交正常化50周年に向……
4月3日、日米韓の安保担当高官がアメリカで対面協議を行ったが、同日、韓国外相が訪中し王毅外相と会談した。3月の米韓「2+2」で中国名指し批判を断った韓国の二面相ぶりと習近平の戦略を考察する。
◆日米韓の安全保障担当高官がアメリカで
日本時間の4月3日、日米韓3か国の安全保障担当高官がアメリカのメリーランド州にある海軍士官学校で対面式の協議を行った。日本からは北村国家安全保障局長が、韓国からは徐……
中国の狙いに関して日本では対米対抗のためという画一化された分析が散見されるが、中国の真の狙いは自国の「エネルギー安全保障」と「石油人民元」構築にある。以下、順不同だが、重要なものから考察する。
◆イランとの25年間の協力協定が意味するもの
3月27日、中国の王毅外相とイランのザリフ外相が、25年間の経済、政治や貿易の強化等を謳った「包括的戦略パートナーシップ協定」に署名した。これにより中国はイ……
ロシアのラブロフ外相が中国・韓国を訪問し、中朝首脳が親書を交換した。そして北のミサイル発射。何が起きようとしているのか。プーチン側近とも接触のある「モスクワの友人」からの便りを交えながら考察する。
◆ラブロフ外相訪中、桂林漓江の川面から発信
アラスカから中国に戻ってきた王毅外相は、3月22日、中国の南方にある広西チワン族自治区桂林で、モスクワからやってきたロシアのラブロフ外相を迎えた。
中国……
米中外交トップ会談冒頭で激しい応酬があったが、米中ともに「満足」という結論に達した。背後には、今年が中国共産党建党100周年と屈辱の北京議定書120周年に当たるため、習近平の野望と周到な戦略がある。
◆異常な中国側の長時間反論
3月18日から19日にかけてアラスカのアンカレッジで開催された米中外交トップによる会談に、アメリカ側からはブリンケン国務長官とサリバン大統領補佐官(国家安全保障担当)が……
鄧小平により不当に失脚に追い込まれた華国鋒・元主席は名前さえ出すことが禁止されていたが、習近平はその禁を破った。自分の父・習仲勲を失脚させた犯人が鄧小平だからだ。
◆毛沢東に後事を託された華国鋒
1976年9月9日、建国の父・毛沢東が他界したが、4月30日には「あなたがやれば、私は安心だ」というメモを残して、後事を華国鋒(1921年~2008年)に託している。
このメモの信憑性を疑う論調もあ……
3月5日の全人代政府活動報告は、中国企業雇用の80%を担う中小零細企業の危機をあらわにした。報告が反省の念をくり返すのも珍しい。この問題を緊急に解決しなければ政府転覆にもつながりかねないからだろう。
◆中国の中小零細企業が置かれている現状
まず中国の中小零細企業が中国経済に対して貢献している要素を、いくつか列挙してみる(2020年段階)。
中小零細企業は中国企業の雇用の約80%を担って……
政府は習近平の国賓招聘を再延期するようだが、延期ではなく中止すべきだ。全世界をコロナ禍で苦しめている事実だけでなく、尖閣諸島領海侵犯、海警法制定などを容認したことになり、中国への応援につながるからだ。
◆コロナ禍をもたらした中国の情報隠蔽体質
2020年1月27日のコラム<「空白の8時間」は何を意味するのか?――習近平の保身が招くパンデミック>や2020年1月31日のコラム<習近平とWHO事務……
イギリスが正式にCPTPPへの加盟申請をしたことを、中国では「脱欧入亜」と皮肉っている。イギリスが先に加盟することによって中国の加盟を阻止することができるのだろうか?中国の受け止めを中心に考察する。
◆一羽の鶏がアジア太平洋に地殻変動をもたらすのか?
2月1日、イギリスはCPTPP(=TPP11)(環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定)加盟に正式に申請をした。
なぜ近くのE……
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