2月26日夜10時、NHKがCIA秘密工作に関する番組を特集した。ようやく明るみに出始めたかと深い感動を覚えた。しかし1983年からはCIAが担ってきた「民主」の名において親米的でない政府を転覆させる仕事は「第二のCIA」と称せられるNED(全米民主主義基金)によって遂行されるようになっていることには触れていない。
CIAに関して、ここまで素晴らしい番組を制作するNHKが、なぜウクライナや香港あ……
A "Black Ship" versus a "White Knight"
The opening of TSMC's Kumamoto factory in Japan (Japan Advanced Semiconductor Manufacturing, JASM) has been characterized by some Japanese media as the arrival ……
本日2月24日でロシアによるウクライナ侵攻は3年目を迎える。中国では決して「ウクライナ戦争」とは呼ばず、あくまでも「ウクライナ危機」とか「露ウ衝突」といった言葉を使う。それだけでもプーチンへの配慮が窺(うかが)われるが、2年経った今、中国はウクライナ危機をどう見ているのか、中国側の第一次情報をご紹介したい。
◆環球時報:西側諸国はウクライナ危機を「戦争ビジネス」だとみなしている
中国共産……
はじめに
中国共産党第十八回全国代表大会(十八大)以来、毎年春節を迎えるこの時期になると、三農(農業・農村・農民)の取り組みを指導する「中央1号文書」が発表される。2024年2月3日には、「農村の全面的振興を精力的かつ効果的に推進する『千村モデル、万村整備』プロジェクト(千万プロジェクト)の経験に学び、応用することに関する中国共産党中央委員会と国務院の意見」と題する文書が新華社通信により報道され……
2月16日から18日にかけてドイツのミュンヘンで開催された第60回ミュンヘン安全保障会議で、中国の王毅(中共中央政治局委員兼中共中央外事工作委員会弁公室主任兼)外相は、同会議に参加した多くの代表との全方位外交に向かって猛進し、会議後も欧州諸国を歴訪した。
今年11月の米大統領選で「もしもトランプが当選したら」という「恐怖」に慄(おのの)いているNATOメンバー国の心理を突いた戦略でもある。トラン……
辰年に突入
旧暦では今週末から甲辰(きのえ・たつ)年である。家族と新年を祝う人たちだけでなく、中国の株式市場を追う人たちも、5日間という長期休暇をリラックスして楽しむことができるだろう。そう、市場が休みなら株価が下がる心配はないからだ!
ここ数週間、低迷する株式市場を立て直そうとする当局の動きが相次いでみられた。それが、日中ボラティリティの急激な高まりと、最近の安値からのある程度の反発をもたら……
2月12日に公開された「ミュンヘン安全保障指数2024」の表紙には“Lose-Lose?”という文字が大きく書いてある。これは18日に閉幕したミュンヘン安全保障会議2024に秘められている哲学的軸で、「誰もが損をするゼロサム思考の悪循環から抜け出すには、どうすればいいか」というテーマを指す。
習近平政権の外交戦略は“Win-Win”を軸とした「人類運命共同体」。時代はゆっくり、しかし大きく動き始……
2月16日から18日にかけて開催される「ミュンヘン安全保障会議(MSC)」に先立ち、一般国民の感情を調査した「ミュンヘン安全保障指数(MSI)2024」が2月12日に公表された。それによれば日本以外は中露に対して「大きな脅威を感じていない」という回答が出ている。正確には日英だけが「ロシアを最大の脅威」と感じ、日加(カナダ)を除いた調査対象国の一般市民は「中国にそれほど大きな脅威を感じていない」とい……
今年1月23日、中国大陸のネットに<昨年、米南部国境から入国する中国人が53倍に急増、なぜリスクを冒してまで不法移民をするのか?>というタイトルの記事が現れ注目を集めた。よくよく見れば「南部国境から」と限定的なのだが、それでも何が起きているのか気になる。真相に迫ってみた。
◆英誌『エコノミスト』のリポートの翻訳
冒頭に書いた中国大陸に現れた在米中国人不法移民急増に関する情報は、どうやら1月18……
Introduction
After the 18th National Congress of the Communist Party of China (CPC), every year around the time of the Spring Festival, the " No. 1 Central Document" guiding agricultural, rural and f……
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