7月4日、ニューヨーク・タイムズはHow Trump’s ‘Big, Beautiful Bill’ Will Make China Great Again(トランプの「大きく美しい法案」は、いかに中国を再び偉大にさせるか)という見出しの報道をした。それによればこれほどまでにアメリカを傷つける「自傷行為」は考えられないほどで、世界でこの法案可決を喜んでいるのはアメリカの共和党と中国共産党だけだろう……
6月21日、ドナルド・トランプ大統領は戦争相手国ではないイランの地下核施設をいきなり爆撃した。国際法違反であることを責める声は小さく、これによりイスラエル・イラン戦争が停戦したとして誇らしげだ。
しかし高濃度ウランや遠心分離機などの被害は大きくなく、イランは半年もすれば核開発に再着手するだろうと言われている。そうなると再度のイラン爆撃をトランプはすると言っているが、それで「停戦」が維持できるかと……
アメリカのドナルド・トランプ大統領はイランの地下核施設への爆撃を、日本への原爆投下と比較しながら、「広島の例は使いたくない。長崎の例も使いたくない。しかし、本質的には同じことだ。あれが、あの戦争を終わらせたのだ」と正当化した。6月25日、NATO首脳会議が行われているオランダ・ハーグでの記者会見でのことだ。
日本が戦争を起こしたことはまちがいのない事実ではあるが、広島・長崎に原爆を落とされたこと……
トランプ大統領がイランの核施設を爆撃した。あれだけウクライナ戦争はバイデンが起こしたと断罪して戦争を嫌ったはずのトランプが、なぜ自ら軍事力で他国の主権を侵害する道を選んだのか?
イランはどのようなことがあっても、最終的には復讐の決意を強めるだろう。
トランプにとって最も大きな痛手となり得るのは、IAEA(International Atomic Energy Agency=国際原子力機関)が爆……
トランプ大統領がイスラエルを支援してイラン攻撃に参加するか否かに関して世界の関心が集まっている。習近平国家主席はプーチン大統領と電話会談をして「外交努力を」と通り一遍のことを言うのがせいぜいのところだろうと思う人が多いだろうが、どうやら、とんでもない「手」を打っているようだ。
先のインド・パキスタン戦争で、「トランプが停戦をさせた」ような話が出ていたが、実はインドが使ったフランス製の戦闘機が、パ……
雑音にまみれたシグナル
「トランプ氏の発言は、言葉どおりかどうかは別として常に真剣だ。」「すでに発表されている政策をころころ変えるのは些細な雑音のようなもので、その裏に明確なシグナルが隠されているのだ。」トランプ氏の支持者や擁護者はそう口をそろえる。トランプ政権の中国への対応にも、こうしたもっともらしい説明が当てはまるのだろうか。トランプ氏のチームによると、中国に対する145%の追加関税は決して……
More Noise than Signal
Trump’s supporters and apologists suggest that when Trump speaks he should be taken seriously but not literally, or that the near daily flip-flops and changes to already announ……
Ⅰ. 衝撃と関係性の再編:戦略的警鐘としての関税
ドナルド・トランプ米大統領は2025年4月2日、無差別に「相互関税」を課す大統領令14257号に署名した。米国は世界貿易の均衡を取り戻すためだとするものの、標的は中国だというのが一般的な見方であった。ところが、ふたを開けてみると、台湾に提示された関税率は32%と、日本(24%)や韓国(25%)を上回り中国(34%)に匹敵する高さとなり、不意打ちを……
5月22日、米政権がハーバード大学にいる留学生や訪問学者を大学から追放し、同大学の留学生および訪問学者の受け入れ資格を取り消すと宣言すると、中国は素早く動いた。香港やマカオの大学にハーバード大学にいる留学生を破格的な好条件で受け入れると宣言させたのだ。すでに数十名のハーバード大留学生からの問い合わせが来ていると香港メディアは伝えている(国籍は不明)。
中国のネットでは、「トランプが中国を再び建国……
(5月26日加筆:トランプ大統領は本来「反ユダヤ主義」排除を目的としてハーバード大学から「全ての留学生の受け入れ認定資格を取り消す」という意思表明をしていたのだが、それではアメリカ国民からの反発が大きすぎることを知り、「反中・反共」という理由を後付けした。本稿は読者がそれを分かっているものという前提の下で5月25日に公開したが、必ずしも理解していない読者が多いことが判明したので、25日に公表した3……
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