7月23日、中国外交トップを兼任する王毅外交部長(外相)は北京で、パレスチナ自治区で対立しているイスラム組織ハマスや自治政府主流派ファハタを中心とした14勢力が和解し、停戦後に暫定的な「国民和解政府」を樹立することに同意した「北京宣言」を発表した。最終目標はパレスチナを独立国家として国連に加盟させ、イスラエルとの「二国家並存」を実現させることにある。
昨年のイラン・サウジアラビア和解仲介に続き今……
7月18日、北京で開催された三中全会(中国共産党中央委員会第三回全体会議)は幕を閉じ「公報」が出された。その軸にある《中共中央关于进一步全面深化改革、推进中国式现代化的决定》(改革をいっそう全面的に進化させ、中国式現代化を推進することに関する中共中央の決定)(以下、「決定」)の具体的内容はまだ公表されていない。三中全会で可決したのはその「討論稿(「決定」草案)」だ。やがて「決定」の「正式版」が公表……
7月16日発売の雑誌「Bloomberg Business Week」は、トランプ氏を独占取材した記事を掲載。取材でトランプ氏は「中国大陸に対抗する台湾を防衛するか?」という問いには答えず、「台湾は米国から半導体を100%奪っていった」とかわし、「台湾はわれわれに防衛費用を支払うべきだ」と主張した。
中国はこのトランプ発言を「みかじめ料をトランプに要求され、島内(台湾)は大騒動」という見出しで、……
7月16日(米時間15日)、米副大統領候補に指名されたジェームズ・デービッド・バンス上院議員は「ウクライナ支援などに注力しないで、米国に最も大きな脅威となる中国に強硬政策を」と表明している。そのバンス氏に対する評価が中国のネットに数多く溢れているが、その中の一つに、バンス氏が昨年、上院議会のスピーチでバイデン政権の外交を批判し、「米国は一貫して他国を威嚇し道徳的説教をしてあれこれ指図するだけだが、……
トランプ前大統領が選挙演説中に銃撃を受け顔に血を流しながらも天に拳を突き上げ「ファイト!」と叫んだ姿に、中国ネット民の絶賛の嵐が止まらない。「これぞ強いリーダーだ!」と、フランス革命時の「自由の女神」にたとえる言葉や、あの一瞬をみごとに切り撮った写真家に「今年のピューリッツァー賞は確定!」と、使ったカメラや撮影者の写真を貼り付けて大騒ぎ。
まるで自国の英雄を讃えるような反応ではないか。
14日……
ワシントンで開かれていたNATOサミットがアメリカ時間7月10日に宣言を出し、その中で中国に関して、ロシアの侵攻に対する「決定的な支援者だ」と批判した。インド太平洋地域は米欧の安全保障に影響するとし、日本や韓国との協力強化も盛り込んだ。
これに対して中国は激しく抗議している。
両者の言い分を考察すると、日本人がやがてアメリカの駒として戦場で戦わされるシナリオが見えてくる。
◆NATOワシント……
6月25日、月の裏側からサンプルを回収するという人類未踏の成功を成し遂げ、宇宙開発でアメリカを超えた習近平国家主席は、7月4日にカザフスタンのアスタナで開催された上海協力機構サミットに出席した。「一帯一路」構想の意義を再強調し、ロシアとともに推し進めている「国際月面研究ステーション」への参加を呼びかけた。国連事務総長をはじめとする計8ヵ国の首脳と会談したあと、タジキスタンを訪問して尋常ではない熱狂……
一週間も雲隠れして討論の練習に没頭したというバイデン大統領が、討論会本番であれだけ無様な様子を披露したのだから、バイデンはもうこれ以上にはなれないと、中国のネットは大はしゃぎだ。
中共中央が管轄するCCTVがビリビリ動画サイトに持っている公式アカウントは「居眠りバイデン」を風刺し、中国共産党系の環球時報は「バイデンは撤退すべきでは?」という米メディアの報道を解説した。
内政干渉になるので、いず……
6月24日午後、中国江蘇省蘇州市にある日本人学校スクールバスのバス停で日本人母子2人が襲撃され、それを阻止しようとした乗務員の中国人女性が刺されて重体となっている。これに関して中国外交部報道官は「遺憾」とした上で「警察の初歩的判断では偶発的事件だとしている」と回答。
一方、中央テレビ局CCTVは「偶発的事件」という言葉を使っていない。
その違いに強い違和感を覚えるとともに、「偶発的」という言葉……
6月22日、あれだけ居丈高に中国製EVに追加関税を課すと叫んでいたEUが、結局、中国と協議するということで合意した。追加関税に反対するドイツはEUの決定を覆せるか?習近平と大の仲良しのマクロンが大統領を務めるフランスが、追加関税を最も強く叫んでいるのはなぜか?予断を許さない駆け引きが続く。
◆欧州委員会の上級副委員長が中国に話し合いを要請
6月12日にEUが発表した中国製EVに対する追加関税に……
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