3月7日、全人代(全国人民代表大会)の記者会見で秦剛外相が中国の外交方針の本音を2時間近くにわたって語った。「ロシア、ウクライナ、台湾、アメリカそして日本」に関する回答をテーマ別に考察する。そこで見えてきたのは日本に対して迫っている「踏み絵」だ。全文は中国語で9000字、日本語に訳すと1.5万字ほどあるので、以下、記者の質問は省略し、要点のみを記す。( )内は筆者注。
◆中国外交の基本姿勢
国……
3月6日、習近平は全方位から中国を打倒しようとするアメリカとその同盟国を批判し、民間企業を中心に断固経済発展させる決意を示した。事実、デジタル産業を支えるハイテク分野で中国は世界のトップを行っている。
◆アメリカとその同盟国を名指し批判して、習近平が指示した中国経済の方向性
習近平は3月6日、現在開催中の<全国政治協商会議(全国政協)に参加している「民建、工商聯」界委員の意見を聴取し、「民間企……
3月5日、全人代で李克強国務院総理の最後の演説があった。司会を務めた趙楽際の不慣れさと、何度も言葉につまずく李克強、そして最後に李克強に握手を求めた習近平の姿から、習近平政権三期目を考察する。
◆高揚感を失わせた司会・趙楽際(ちょう・らくさい)
3月5日午前から始まった全人代(全国人民代表会議)は趙楽際(新チャイナ・セブン党内序列3)の司会で始まった。なぜ現在はまだ中央紀律検査委員会書記であ……
3月4日、中国両会の一つ全国政治協商会議が開幕し、汪洋主席が最後の演説をした。習近平三期目の悲願でもある「台湾平和統一」を目指す「統一戦線」を8回も連呼したが、それは次期主席・王滬寧の最重要任務となる。
◆汪洋主席、最後の演説で「統一戦線」を8回も連呼!
3月4日、日本時間の午後4時(中国時間午後3時)、全国政治協商会議(以下、全国政協)が始まった。全国政協の全称は「中国人民政治協商会議全国委……
3月1日、ベラルーシのルカシェンコ大統領は訪中し「和平案」を絶賛して習近平に会っただけでなく、李克強・栗戦書にも会い中国との共同声明まで出した。すかさずブリンケン米国務長官は中央アジアに飛び波及効果を抑えようとしている。そのような中、日本では林外相がG20外相会談を欠席。世界情勢が何も見えていない岸田政権のためにもルカシェンコ訪中を深掘りする。
◆ベラルーシのルカシェンコ大統領は習近平・李克強・……
2月20日、中国政府は「米国の覇権・覇道・覇凌とその害」という報告を発表した。中国の本気度を表しており、今後の米中覇権競争を示唆する。日本の対中政策にも参考になるかもしれない。
◆2月20日に公開された中国の対米批判
今年2月20日、中国外交部のウェブサイトに「美国的霸権霸道霸凌及其危害」(米国の覇権・覇道・覇凌とその害)という中国政府の見解が掲載された。「覇道」は「横暴」に近く、「覇凌(はり……
2月18日、ミュンヘン会議であれだけ「中国がロシアに武器供与を検討している」と煽り立てたアメリカは、2月26日になると「支援を提供する方向には進んでいない」とトーンダウンし始めた。なぜか?
◆どんどんトーンダウンしていくアメリカ
2月22日のコラム<ブリンケンの「中国がロシアに武器提供」発言は、中国の和平案にゼレンスキーが乗らないようにするため>で書いたように、最初にアメリカのブリンケン国務長……
ウクライナ戦争に対する習近平が発布した「和平論」の狙いは、来年の台湾総統選で親中の国民党を勝たせ、自分の任期中に台湾平和統一を達成することだ。各国の反応は予想通りだが、ドイツのショルツ首相の不自然さが際立っている。背景には何が?
◆ウクライナ戦争に対する「中国の立場」を示した「和平論」
2月24日に中国は「ウクライナ危機の政治的解決に関する中国の立場」を発表した。2月23日のコラム<プーチンと……
Morris Chang is the founder of Taiwan Semiconductor Manufacturing (TSMC), the world’s largest semiconductor foundry, who proclaimed: “Free trade is dead!” at a ceremony held at the company’s plant in ……
2月22日、中国の外交トップ王毅氏はクレムリンでプーチン大統領と会ったが、まるで別人のようにビビっていた。そのビビリ顔からウクライナ戦争「和平案」の性格も見えるし、中露関係も見えてくる。
◆プーチンと会った時の王毅のビビった顔!
2月22日、中共中央政治局委員で中央外事工作委員会弁公室主任の王毅氏は、クレムリンでロシアのプーチン大統領と会談した。その時の様子は、この動画をご覧になると、つぶさに……
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