一帯一路構想の現状
一帯一路構想の10年:節目と変化。2013年に打ち出された中国の一帯一路構想が10年目を迎えた。中国は当初、東南アジア、南アジア、中東、北アフリカ、欧州の各国を結ぶ「シルクロード経済ベルト」(一帯)と「21世紀海上シルクロード」(一路)という、2つの重要経済ルートに沿って大規模インフラを建設するプロジェクトとして、この構想を打ち出した。この経済ルート……
10月18日、北京で第3回「一帯一路」国際協力サミット・フォーラム開幕式が開催された。習近平国家主席の基調講演の次に、プーチン大統領が壇上に立ってスピーチをしたのは、習近平がいかにプーチンに重きを置いているかを国際社会に明らかにするのに十分な効果を上げたにちがいない。
その後、習近平とプーチンは単独会談も含めて3時間ほど話し合っているが、何しろこの日はバイデン大統領が今から戦争を始めようとしてい……
10月9日、中国外交部報道官は「中国はイスラエルとパレスチナの友人」と発言して「中立」の立場を鮮明にしていたが、10月13日にサウジアラビア(以下、サウジ)・イラン両国首脳が会談してサウジが「イスラエルとの和解は凍結する」と表明した瞬間から、事態は一気に急変していった。
中国は明確にイスラエルのガザ地区に対する過度な報復攻撃を非難し、アラブの盟主・サウジやイランあるいはロシアと足並みを揃えながら……
1947年、国連は「パレスチナの地」を(ユダヤ教の)イスラエルと(イスラム教の)パレスチナで二分するとしながら、そこにいた多くのパレスチナ人を故郷から追い出したままこんにちに至っている。
不平等にも、国家主権を持った独立国家として国連加盟を認められていないパレスチナの一部であるガザ地区はいま、イスラエルによって壁で包囲され水道もガスも電気も断たれた状態でイスラエルからの陸海空による全面攻撃を受け……
The Current State of the Belt and Road Initiative
A Decade of the BRI: Milestones and Transformations. China's Belt and Road Initiative (BRI) has reached its tenth anniversary since its launch i……
中国政府の通信社電子版「新華網」は、盛んに米メディア由来の「アメリカがウクライナに渡した武器の一部がハマスに渡っているのではないか」という報道を分析している。そこにはアメリカから常に「中国が秘かにロシアに武器支援をしているのではないか」という疑いをかけられてきたことに対する皮肉が込められているのかもしれない。
◆新華網 「ウクライナは対ウ支援武器をハマスに転売か?」
10月11日の新華網……
10月7日、パレスチナ・ガザ地区のイスラム組織ハマスがイスラエルに向けて大規模奇襲攻撃を行った。中東戦争に発展するのではないのか、世界が注目している。表面的にはサウジアラビア(サウジ)がパレスチナ問題を解決しないまま、イスラエルと国交正常化することに対するハマスの怒りの表れと解説されているが、実はその背後で動いていたのは、又もやアメリカの世界制覇への諦めきれない執着だ。
中国が仲介してサウジとイ……
アメリカの軍産複合体を支えるネオコン(新保守主義)指導下で1983年に設立された全米民主主義基金NED(第二のCIA)は、プーチン政権になるとロシア経済が息を吹き返したため、プーチン政権を潰すべく旧ソ連圏諸国におけるカラー革命を加速し始めた。カラー革命は「現政権の選挙不正を口実にして民衆を焚きつける手法」で共通している。その中の一つにウクライナのオレンジ革命がある。
この手法は10月4日のコラム……
PartⅠ:1991-1999年の基本情況。
ソ連崩壊とベルリンの壁崩壊などに関して全米民主主義基金NED(National Endowment for Democracy)が関与していたことはNEDの「年次報告書」のデータから判明したが(参照:8月21日のコラム<遂につかんだ! ベルリンの壁崩壊もソ連崩壊も、背後にNED(全米民主主義基金)が!>)、崩壊後からこんにちに至るまで、ロ……
日本のメディアでは盛んに「金正恩にまですがる哀れなプーチン」とか「朝露接近は中国に脅威」など、プーチンや習近平を侮蔑しさえすれば日本が強くなれるかのごとき錯覚を抱かす報道が目立つ。中国は朝露の軍事的接近をどのように受け止めているのか、高齢の中国政府元高官を取材した。意外な回答が戻ってきた。
◆中国政府元高官:軍事同盟は中朝間のみ、朝露の軍事的接近は非常に助かる
:ウクライナ戦争……
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