「救命ボートまでは何とかたどり着いたが、どうやって岸まで行くのかよく分からない」。ハーバード大学T・H・チャン公衆衛生大学院の疫学者、マーク・リプシッチ氏が、新型コロナウイルス感染症(Covid19)の出口戦略について問われた時の言葉だ。
現状をこれほど的確に表現した言葉はないだろう。世界各国はCovid-19の第一波発生に対処策を講じている。これまでのところ、東アジアは欧米よ……
“We’ve managed to get to the life raft, but I’m really unclear how we will get to the shore.” epidemiologist Marc Lipsitch of the Harvard T.H. Chan School of Public Health when asked about the exit s……
「今回は違う」。この言葉は、金融や経済の世界で国や企業による不相応な行動を正当化するのに頻繁に使われてきた。状況は一般的なルールでは測れないと主張するための常套句である。しかし、Covid-19にはこの言葉が当てはまるようだ。事態は、世界の人々がこれまで経験してきた営みと根本的に異なっている。市場の動きであれ、経済的なダメージであれ、世界への影響であれ、かつてない状況である。
何か執筆しようとし……
This time is different. Too often that phrase has been invoked in finance or economics to justify countries or companies living beyond their means. Always used to try and claim that the rules don’t ……
米中間で第1段階の貿易合意が成立したのはわずか5週間前だが、随分昔のことのように思える。合意は米中関係の再出発になるはずのもので、焦点は合意内容の実施と遵守だった。米国の農家は中国からの買い付け保証に活気づいた。当局関係者は第2段階の交渉について聞かれると、交渉に入る緊急性は高くなく、その時期は米大統領選後になるかもしれないとして、当面は第1段階合意の円滑な実施確保が目標であることを示唆した。
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The trade truce brought about by the signing of the Phase One trade deal was only five weeks ago but seems like an eternity. That was to be the restart of US China relations. The talk was of impleme……
貿易戦争が始まってから18ヵ月後の合意署名だった。トランプ大統領によれば「とてつもない重要なステップ」だが、第1段階の合意後も第2段階、第3段階が続き、さらに第4段階まであるかもしれない。言うまでもなく、今後も多くの段階が必要になるのは、今回合意した内容が関税導入当初にトランプ大統領や米政権が抱いていた望みやプランにはるかに及ばないからだ。合意は、外国の利益を保護するために中国に具体的な法改正の確……
18 months after the start of the trade war a deal has been signed. A “momentous step” said President Trump, a phase one deal to be followed by phase two, phase three, maybe even a phase four! The ne……
2019年は、米中関係にとって極めて重要な年として幕を下ろしそうである。年末が近づき、香港では比較的穏やかな数週間が続いており、米中両国は貿易協議の第1段階の合意に達したと主張しているが、詳細が述べられた文書はいまだに公表されていない。しかしこの年末の静けさを広範な米中衝突終結の兆候であると考えるべきではない。それは、せいぜい短い休戦にすぎないのだから。解決されたものは何もなく、2020年代始まり……
2019 will go down as a pivotal year for US-China relations. As the year end approaches Hong Kong has enjoyed a few relatively quiet weeks and both sides claim a phase one trade is agreed but we have ……
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