7月18日、北京で開催された三中全会(中国共産党中央委員会第三回全体会議)は幕を閉じ「公報」が出された。その軸にある《中共中央关于进一步全面深化改革、推进中国式现代化的决定》(改革をいっそう全面的に進化させ、中国式現代化を推進することに関する中共中央の決定)(以下、「決定」)の具体的内容はまだ公表されていない。三中全会で可決したのはその「討論稿(「決定」草案)」だ。やがて「決定」の「正式版」が公表……
Taiwan's Concerns and Symposium on the Third Plenary Session
Taiwan should be one of the countries in the world most concerned about the Third Plenary Session of the 20th Central Committee of the Com……
7月16日発売の雑誌「Bloomberg Business Week」は、トランプ氏を独占取材した記事を掲載。取材でトランプ氏は「中国大陸に対抗する台湾を防衛するか?」という問いには答えず、「台湾は米国から半導体を100%奪っていった」とかわし、「台湾はわれわれに防衛費用を支払うべきだ」と主張した。
中国はこのトランプ発言を「みかじめ料をトランプに要求され、島内(台湾)は大騒動」という見出しで、……
英国は政治を仕切り直し
英国では、類まれな政治の仕切り直しが行われたばかりである。今回の総選挙はいつもの様な選挙ではない。この14年間政権の座にあった与党保守党が惨敗し、ほんの5年前には少なくとも10年間は勝つ見込みがないとされていた労働党が歴史的大勝を収めた。観測筋にとって、今回の選挙結果はよく咀嚼し検証すべき点が多い。小選挙区制を取っているため最大得票の一人だけが勝ち、2番目や3番目の候補者……
7月16日(米時間15日)、米副大統領候補に指名されたジェームズ・デービッド・バンス上院議員は「ウクライナ支援などに注力しないで、米国に最も大きな脅威となる中国に強硬政策を」と表明している。そのバンス氏に対する評価が中国のネットに数多く溢れているが、その中の一つに、バンス氏が昨年、上院議会のスピーチでバイデン政権の外交を批判し、「米国は一貫して他国を威嚇し道徳的説教をしてあれこれ指図するだけだが、……
はじめに:上海協力機構
上海協力機構(SCO)は、1996年結成の「上海ファイブ」を母体とし、中国とロシア、旧ソビエト連邦の中央アジア諸国(カザフスタン、キルギス、タジキスタン、ウズベキスタン)を加盟国として2001年に発足した。当初は国境紛争などの解決を主たる目的としていたが、地域の友好促進や加盟国間の貿易の活発化と安全保障協力の強化を目的としたプラットフォームへと進化した。その発足は、中国が……
フィリピンと日本は7月8日、防衛・安全保障に関する重要な協定に署名をした。この協定により、お互いの領土に軍隊を配備できるようになる。中国が強引な姿勢を強めていることを受けて、米国と長年にわたり同盟関係にある両国は防衛関係を深めてきた。この「円滑化協定(RAA)」の署名には、フィリピンのフェルディナンド・マルコス・ジュニア大統領も立ち会った。
昨年11月から交渉が行われてきた同協定は、訓練などの目……
トランプ前大統領が選挙演説中に銃撃を受け顔に血を流しながらも天に拳を突き上げ「ファイト!」と叫んだ姿に、中国ネット民の絶賛の嵐が止まらない。「これぞ強いリーダーだ!」と、フランス革命時の「自由の女神」にたとえる言葉や、あの一瞬をみごとに切り撮った写真家に「今年のピューリッツァー賞は確定!」と、使ったカメラや撮影者の写真を貼り付けて大騒ぎ。
まるで自国の英雄を讃えるような反応ではないか。
14日……
ワシントンで開かれていたNATOサミットがアメリカ時間7月10日に宣言を出し、その中で中国に関して、ロシアの侵攻に対する「決定的な支援者だ」と批判した。インド太平洋地域は米欧の安全保障に影響するとし、日本や韓国との協力強化も盛り込んだ。
これに対して中国は激しく抗議している。
両者の言い分を考察すると、日本人がやがてアメリカの駒として戦場で戦わされるシナリオが見えてくる。
◆NATOワシント……
6月25日、月の裏側からサンプルを回収するという人類未踏の成功を成し遂げ、宇宙開発でアメリカを超えた習近平国家主席は、7月4日にカザフスタンのアスタナで開催された上海協力機構サミットに出席した。「一帯一路」構想の意義を再強調し、ロシアとともに推し進めている「国際月面研究ステーション」への参加を呼びかけた。国連事務総長をはじめとする計8ヵ国の首脳と会談したあと、タジキスタンを訪問して尋常ではない熱狂……
カテゴリー
最近の投稿
- 中国の無差別殺傷を「社会への報復」で片づけていいのか? 語源は日本のひろゆき氏の「無敵の人」
- 台湾の未来はいかに トランプ復活を受けた新たなレジリエンスと自治
- 南米をも制する習近平 トランプ2.0の60%関税を跳ねのけるか
- 習主席にとって石破首相の重要性は最下位 ペルー2国間首脳会談
- 中国珠海車暴走事件の容疑者は金持ちか なぜ動機は離婚財産分与への不満と分かったのか
- Taiwan’s Diplomatic Strategies: Balancing New Resilience and Autonomy Amid a Trump Return
- 日本はなぜトランプ圧勝の予測を誤ったのか? 日本を誤導する者の正体
- トランプ2.0 イーロン・マスクが対中高関税の緩衝材になるか
- トランプ勝利を中国はどう受け止めたか? 中国の若者はトランプが大好き!
- 中国CCTV:米大統領選_「札束」の力と「銭」のルール