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トランプ大統領と習近平国家主席(写真:ロイター/アフロ)
トランプが習近平と「台湾平和統一」で合意?
2025-12-26
12月19日、シンガポールの「聯合早報」が台湾の元国防部副部長が「トランプと習近平は台湾平和統一に関して合意する」と述べたと報じた。 その実態を考察する。 ◆台湾の元国防部副部長「トランプと習近平は両岸平和統一で合意する」 12月19日、台北では「中国戦略学会、国立政治大学国際問題学院・両岸政治経済研究センター、中国民族統一協会、中華民国忠誠同志協会」などの共催で「2026年 世界情勢フォー……
国共内戦がまだ終わっていない金門島最前線(2011年)(写真:ロイター/アフロ)
中国にとって「台湾はまだ国共内戦」の延長線上
2025-12-23
歴史的事実から見て、日本敗戦後の中国(中華民国)において戦われた国共内戦(解放戦争、革命戦争)はまだ終わっておらず、休戦協定ももちろんない。 そのことを証明するために、毛沢東は1958年、「金門島」を占領できたのに、わざと途中で手を退き、「国共内戦、未だやまず」の標識として世界に示すという、長期的戦略に出ていた(中国では「中国人民解放軍が占領すること」を「解放」と言うので、このあとは「解放」とい……
中国軍号のXページから転載
チャチな「中国軍号」日本叩きの正体――「融メディア」
2025-12-20
この話題には触れるのさえいやだが、中国人民解放軍のアカウント「中国軍号」がXに投稿する日本叩きの品性のなさとレベルの低さには目に余るものがある。 あまりにチャチなので、逆に「何かおかしい」という疑念が湧き、その正体を追跡してみたところ、ようやく何が起きているのかが見えてきた。 ◆第18回党大会で習近平が指示した「融メディア(新メディア)」 中国では近年、「融媒体」とか「新媒体」といった言葉が……
ファーウェイ フォルダブルフォン「Mate X6」を見る若者(写真:ロイター/アフロ)
中国ではなぜ反日デモが起きないのか?
2025-12-17
台湾有事に関する高市総理の国会答弁に対して、中国政府は異様なほどの攻撃を続けてきたが、その割に中国の若者たちによる反日デモが起きる気配は、今のところ、一向にない。12月13日は「南京事件」(中国では「南京大虐殺」)記念日であったが、それも警戒されたような事態は何も起きなかった。 高市発言に対して、なぜ中国で(今のところ)反日デモが起きないのか、かなり以前に中国に帰国している教え子に聞いてみた。 ……
欧州委員会委員長フォン・デア・ライエン(写真:ロイター/アフロ)
欧州が抱える中国問題
2025-12-10
※この論考は11月30日の<Europe’s China Problem>の翻訳です。 新たな現実 先月の論考では、混乱を極める英国の対中政策、あるいは政策自体の欠如について取り上げた。英国は10年以上もの間、合理的かつ一貫した対中政策を模索し続けている。コロナ後の世界は大国の勢力圏が再浮上していると言える状況にあり、英国が自らの役割を把握しきれず、中国などの大国に対して持続可能な政策の方向性……
トランプ大統領(写真:ロイター/アフロ)
台湾有事で米軍の援軍はあり得るか? トランプ2.0とバイデン政権の対台湾武器提供の比較から
2025-12-01
11月28日の論考<トランプ氏の習近平・高市両氏への電話目的は「対中ビジネス」 高市政権は未だバイデン政権の対中戦略の中>で、現在のトランプ大統領が台湾有事の際に米軍の援軍を出動させる可能性は低いことを考察したが、実際に台湾に対して支援あるいは売却している米軍兵器の状況を、トランプ2.0とバイデン政権で比較してみた。それによって、万一にも台湾有事が起きたときに米軍が台湾に援軍出動をするか否か、その……
European Commission President Ursula von der Leyen(写真:ロイター/アフロ)
Europe’s China Problem
2025-11-30
The New Realities Last month this column looked at the shambolic UK China policy, or lack thereof.  For over a decade the UK has floundered when it comes to conducting a sensible and consistent China……
日本の高市総理(写真:つのだよしお/アフロ)
日本の戦略的転換と、インド太平洋抑止に台湾が果たす新たな重要性
2025-11-28
※この論考は11月20日の< Japan’s Strategic Turn and Taiwan’s New Centrality in Indo-Pacific Deterrence>の翻訳です。 I. 高市首相下の日本の戦略的メッセージ 「台湾有事は日本有事」という高市早苗首相の発言は、単に常套句を繰り返したものではなく、日本政府の戦略構想におけるパラダイム転換を示している。歴代政権は地域……
韓国における米中首脳会談後のトランプ大統領と習近平国家主席(習近平の耳元で「習近平愛」を囁くトランプ)(写真:ロイター/アフロ)
トランプ氏の習近平・高市両氏への電話目的は「対中ビジネス」 高市政権は未だバイデン政権の対中戦略の中
2025-11-28
11月24日夜、トランプ大統領が習近平国家主席に電話をして会談した。トランプはトランプ2.0では「習近平愛」を今のところ続けている。バイデン政権の政策を全て覆したいトランプは、バイデン元大統領の対中包囲網的強硬策を撤廃し、どこまでも(今のところ)「習近平愛」に満ちている。 11月5日の論考<トランプが「中国を倒すのではなく協力することでアメリカは強くなる」と発言! これで戦争が避けられる!>でご……
1950年代初期の朝鮮戦争における吉田茂元首相に対する風刺画(中国のウェブサイト百家号より転載)
中国の「高市非難風刺画」は「吉田茂・岸信介」非難風刺画と同じ――そこから見える中国の本気度
2025-11-23
中国が高市総理を非難する風刺画を世界的に数多く発信しているが、その風刺画の手法は、筆者が天津にいた1950年年代に毎日学習させられた「吉田茂とトルーマン&マッカーサー」を非難する風刺画と同じで、1960年代に入った「岸信介」非難風刺画とも同じだ。 当時は紙媒体の「人民日報」や街に貼られたポスターなどが視覚的には主たる媒体だったが、今はネットを通して全世界に拡散させている。 中国が対日攻撃をこの……