アーサー・ウォルドロン
2019年7月
現在、中国と世界の多くの国々との間で繰り広げられている関税戦争には、基本的に中国が自国の経済力を過大評価してきたという歴史がある。そして、この過大評価は続いている。中国政府にとっては青天の霹靂であるが、米国が中国の輸出品に関税を課し、実質的な被害をもたらしたことにより、客観的な状況が根本的に変化した。
ここで二つの問いが特に重要である。第一に……
王 尊彦
国防安全研究院非伝統的安全および軍事任務研究所
(台湾)
香港デモの衝撃と波及効果
香港(正式名は、中華人民共和国香港特別行政区)は、かつて韓国、シンガポール、台湾と伍して、「アジア四小龍」の一匹と数えられていた。土地の面積は1106平方キロメートル、人口は740万人でしかないが、戦後急速な経済発展を成し遂げ、国際社会から注目されてきた。
……
逃亡犯条例改正案をめぐって香港市民の抗議デモは激しさを増している。西側諸国の価値観と中共一党支配の思想がせめぎ合う香港は、一国二制度に留まらず「世界二制度」を防ぐ最後の砦だ。日本は黙っていていいのか。
◆香港史上、最大規模のデモ
1989年6月4日の天安門事件に抗議するデモには、最大で約 150万人の香港市民が参加したと言われている。
その後大きかったのが、2003年の「香港基本法23……
フレイザー・ハウイー
Red Capitalism,The Fragile Financial Foundations of China's Extraordinary Rise(「赤い資本主義、中国の目覚ましい発展を支える脆弱な金融システム」) 共著者
トランプ氏が二党の支持を得ていると主張できる分野はほぼ存在しないが、対中国の政策は、二党および世界中の多くの有権者に活力……
18日、中国の若者から「つらい…!」というメッセージが入った。京都アニメーション火災に関してだ。CCTV、人民網、環球網、新華網など中共中央と政府系列だけでなく、解放日報までが報道している。なぜ?
◆北京から「つらい…!」とメッセージ
18日、スマホのメッセージ着信音がせわしく鳴り続けた。
何ごとかと思えば、「つらい…!」という文字が見えた。
『中国動漫新人類』(2……
孫啓明(そん・けいめい)
北京郵電大学 経済管理学院 教授 博士課程指導教員
国際通貨基金(IMF)によると、2018年第2四半期現在、世界60以上の国と地域の外貨準備に人民元が含まれており、世界の外貨準備高の人民元の割合は1.84%に上昇し、1933.8億ドルに達している。人民元の国際取引は、徐々に直接投資プロジェクトまで拡大し、すべての経常収支をカバーするまでに至った。人……
7月15日、中国の国家統計局の発表によれば、中国の2019年4~6月期の実質成長率は6.2%と1992年の統計開始以来、最低だった。この数値をどう見ているか、中国の経済学者、政府元高官、若者などに聞いた。
◆国家統計局:6.2%成長に対する消費市場の貢献度は60.1%
7月15日、中国の国家統計局は、2019年4~6月期の経済成長率などに関して発表した。それによれば、GDP……
日本は7月4日に、スマートフォンや半導体製造に必要な材料に関して対韓輸出審査の強化を開始した。韓国政府がこれまでさまざまな側面において信頼に足る対応をしてこなかったことが根本的な原因であり、多くの日本国民も韓国政府への何らかの懲罰は不可欠だという思いがあり、この措置は肯定的に受け止められている。私も基本的にはその一人だと言っていいだろう。
ただ、日本政府が理由として挙げている「安全保障を目的……
米中貿易戦争に対する私見
孫啓明(ソン・ケイメイ)
北京郵電大学(ペキンユウデンダイガク) 経済管理学院 教授 博士課程指導教員
海南グリーン産業(環境産業)およびサービス経済研究基地 常務副主任
改革開放以降、米中貿易において、基本的に中国は貿易黒字で米国は貿易赤字という状態が続いている。改革開放の初期において主に中国は資源、一次製品および低付加価値商品を輸出しドル外貨を……
王尊彦
助理研究員
国防安全研究院非伝統的安全および軍事任務研究所
(台湾)
1.様々な問題を抱えている「一帯一路」
中国の「一帯一路」は、恐らくいままで中国政府が打ち出したなかでも最も世界的に知られると同時に、批判される対外政策であろう。
周知のように、本来「一帯一路」は、経済の創設を目的とする巨大計画である。中国政府は、「一帯一路」がもたらす経済的メリットを、声高に喧伝してや……
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