※この論考は9月28日の< Hong Kong Reboot>の翻訳です。
香港の金融セクターが活況
激動の6年間を経て、香港は再び勢いを取り戻しつつあるようだ。この1カ月、フィナンシャル・タイムズ紙には金融セクターの復活と活況を伝える記事が多数掲載されており、同セクターはしばしば香港の経済と先行指標としてみられている。過去6年間の道のりは到底平坦だったとは言えない。6カ月以上続いた民主化デモ……
※この論考は9月29日の< China’s WTO Identity Shift: From Developing-Country Privileges to Dual Positioning Strategy>の翻訳です。
2025年9月23日にニューヨークで開催された国連総会の演壇で、中国の李強首相は、今後の世界貿易機関(WTO)の交渉で中国は新たな「途上国」優遇措置を求めないと表明した。こ……
自民党の総裁選なのに、必死になって国民に呼びかける5人の立候補者たちの姿は、主張がどうであれ、「われこそは」という必死さが美しかった。中国の選挙と違って、民主主義は良いものだと実感させられた。しかし選挙当日の終盤、決選投票に入ったとき、結局のところ麻生派閥がものを言い、昔ながらの「ボス」の一声で議員票が一気に動いた姿に深い失望を覚える。
「古い自民党」から「解党的な出直し」をするのではなかったの……
今年もまた中国の「国慶節大型連休」がやってきた。日本では「国慶節」と聞くと「日本への観光客数」を連鎖反応的に思い浮かべるようだが、この日は中国の建国記念日だ。1949年10月1日に、毛沢東が天安門楼閣で「中華人民共和国(現在の中国)の誕生」を宣言した日を以て「建国記念日」とし、「国慶節」と称している。
毛沢東時代は国慶節だけを祝賀し、抗日戦争勝利日など祝ったこともないのに、1995年に江沢民が「……
中国で9月18日に公開された旧日本軍の731部隊を題材にした映画「731」が、中国のネットで激しい批判に遭っている。それもそのはず。監督の趙林山氏は本来、731部隊とは全く無関係なアクション・スリラーものである『生化啓示録』を制作しようとしていたようだ。『生化啓示録』はカプコン社の「バイオハザード:リベレーションズ」に類似の物だが、もちろんカプコン社のゲームとは違う別の作品だ。ところが制作スタッフ……
※この論考は9月20日の<From the LDP to the KMT: Leadership Contests of Two Century-Old Parties>の翻訳です。
ほぼ同時期に行われる2つの党首選
日本では自由民主党(自民党)の総裁選が再び行われ、台湾でも国民党の主席選挙が実施される。ともに長い歴史を誇り、それぞれの政治体制の道筋を確立してきた両党が今、まったく異なる岐路に……
習近平国家主席が抗日戦争勝利記念を盛大に祝賀する根拠としている理論は「中国共産党は抗日戦争の中流砥柱(大黒柱、主力)」だ。習近平政権に入ってから盛んに言い始めたのだが、実はこの言葉は1941年5月25日に毛沢東が発信していたことが「毛沢東選集」第三巻(1967年)に書いてある。
それは日本で言うところの「中原会戦」(1941年5月7日~6月15日)、中国語では中条山会戦あるいは晋南(しんなん)会……
※この論考は9月15日の<What Is the Future of the Shanghai Cooperation Organization>の翻訳です。
世界的に大きな注目を集める上海協力機構(SCO)だが、この組織の評価については観測筋の間で意見が分かれる。「漠然とした寄り合い」から「NATOのような軍事同盟」、ひいては「新たな国際連合」までと幅広い。前身の上海ファイブが……
今年9月17日、ペルーのチャンカイ港に史上最大の中国のRORO(Roll-on/Roll-off)船(遼河口号)が到着し、1700台の自動車を降ろした。「これは南米海上貿易の戦略的ハブとしての役割を果たすことになるだろう」とコンテナ・ニュースは伝えている。
ブラジルの日刊紙「フォリャ・デ・サンパウロ」は、ブラジルと中国が今年7月7日に、「チャンカイ港とブラジルのイリェウス港を結ぶ約4,500キロ……
1940年2月16日、台湾の国史館にある機密解除された「台湾軍事機密情報」は、華北にある山西省およびさらに北方の綏遠(すいえん)(現在の内モンゴル自治区)における日本軍と中共軍との間の結託を描き、日ソ中立条約締結の可能性を警戒している。旧ソ連コミンテルンの管轄下にある中共軍は日ソ中立条約により堂々と日本軍と結託できるからだ。
事実、1941年に日本はソ連と日ソ中立条約を締結するが、その結果、中共……
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