一、優等生の落第
コロナ禍が世界的に蔓延するなか、いままで台湾はほとんど無風状態であって、防疫の優等生と讃えられてきた。しかし、先月から市中感染が起きて、いまも蔓延し続けている。優等生が、ついうっかりして落第してしまった。
5月29日現在、台湾政府・中央感染症指揮センターの発表では、感染者は7806人(そのなかで、国内で感染された者は6620人、ほかは海外で感染して入国した者)で、死者が99人である。[1]また、新北市と台北市の感染者数が一番高く、新北市の感染者が3118人で、台北市の感染者が2503人に上る。
二、落第の経緯と「地縁」による挑戦
(一)経緯
市中感染の発端は、大手航空会社・中華航空(China Airline)のパイロットの4月下旬から相次いだ感染である。それまで海外勤務から帰国したパイロットが感染したのだが、すると今度は、その隔離先(検疫宿泊施設)として使われたホテル「台北ノボテル桃園国際空港」の従業員に感染した。5月10日、中央感染症指揮センターは、航空貨物の輸送能力の1割が影響を受けるにもかかわらず、中華航空のパイロット全員を14日間隔離すると発表した。翌(11)日、センターが、警戒レベルを最高四のうち二級にしたうえ、警戒期間を6月8日までとした。[2]なお、その後コロナ禍の更なる悪化をうけ、5月18日に入ると、警戒レベルがさらに三級へと上がり、警戒期間も6月14日までに延長された。
台北市と新北市は、感染者数が全国トップになっているため、現在「ホットスポット」(hotspot)と呼ばれている。そして、台北では感染者が万華区に、新北市では板橋区に、それぞれ集中しているとされる。[3]5月29日現在、台北市感染者は最多が万華区の990人で、二番目の文山区の163人の6倍となる。新北市感染者の最も多い板橋区は703人で、次は中和区の466人である。いま萬華と板橋の感染状況が一番警戒される。[4]
(二)挑戦
今回のコロナ対処にとって、「感染場所」が大きな挑戦となった。前述した感染者のパイロットが「ホステスバー」に行ったため、バーから感染が更に広まったわけだ。ただし、バーの職員がお客様との関連を認めたがらないため、接触者の追跡は困難であった。
バーだけではない。前述した新北市の「萬華区」は、より問題視される場所となっており、今回の市中感染の「震源地」と誤解されるぐらいである。なぜなら、萬華は、「風俗業」集中地としての歴史が長く、暴力団関係の店も多い。感染した風俗従事者が事情聴取に対して、自分の背景や行動路線・営業対象の説明に渋りがちであった。結果的に、それが感染経路調査の阻害となって、萬華に絡んだ集団感染がいまだに収束しないようである。これを受け、「萬華ウイルス」という表現を用いたマスコミさえ出ている。[5]それが差別として、萬華の住民からの抗議を招いた。
ちなみに、新北市と台北市の感染者の中に、行方不明の者がなんと300人以上もいるという。その内訳がはっきりしないが、恐らく「率直に言えない場所にいた」ということと関係するだろう。
三、地方政府の反応
考えれば、野党にとっては、今回の市中感染が実に与党批判のよい素材となっているはずだろう。なお、実際、主要な地方政府は、コロナという大敵を前に、基本的に中央政府(具体的に中央感染症指揮センター)と共同歩調をとって、防疫工作に取り組んでいる。
例えば、台北市長の柯文哲(民衆党党首)は、数十年の医者歴を持つものの、今までめったに中央感染症指揮センターの政策を強く批判していない。今回の市中感染の蔓延を受け、彼は中央政府が十分なワクチンを用意しないことを指摘したに止まっているようだ。人口最多で首都に隣接する新北市市長の侯友宜(国民党籍)も、中央感染症指揮センターに対して、より厳しい措置を婉曲な表現で提案したことがあるものの、基本的に中央政府と歩調を合わせている。人口数二位の台中市の盧秀燕市長(国民党籍)も、たいてい中央政府のコロナ対策を支持していると思われる。[6]ただし、後述するように、南投県と金門県になると、コロナ対策に関する立場が蔡英文政府から遠のいて、中国政府のほうに近いように思える。
四、国際社会の反応
冒頭に述べたように、いままで感染者数と死亡者数が低水準に抑えられ続け、「コロナ対処の優等生」と見なされてきたため、その落第ぶりが国際社会から関心を呼んだり、失望を与えたりしている。
例えば、台湾のサクセスストーリーがたかが「自己満足の物語」(“A tale of complacency: Taiwan”)だった、とBBCから呼ばれている。[7]少しマシな場合は、1%という台湾の低い接種率が他国の「教訓」とされるべきだ、と報じられた。[8]
ちなみに、今回の市中感染の拡大の原因について、ワクチン接種率の低さが挙げられる。確かに5月21日現在、台湾の接種率が1.2パーセントしかなく、フィリピン(3%)、日本(6.3%)、韓国(10.3%)、インド(13.6)、中国(32.4%)などよりも低い。そこで、野党がそれをもって、蔡英文政府を非難しているのである。なお、国際メディアに見られた海外の驚きのほか、「保健の世界の孤児」たる台湾にエールを送る国もある。
例えば、5月7日、ブリンケン(A. Blinken)米国務長官は、台湾をWHA(World Health Assembly、世界保健機関年次総会)から排除する理由はどこにもない、と声明を発表した。[9]そして、G7外相会議の共同声明に、台湾によるWHO(World Health Organization、世界保健機関)の関連フォーラムとWHAへの有意義な参加を支持する(We support Taiwan’s meaningful participation in World Health Organization forums and the World Health Assembly.)、との旨の文言が盛り込まれた。[10]日本の場合、加藤勝信・日本内閣官房長官が5月11日の記者会見で、「国際保健課題の対応に当たって地理的空白を生じさせるべきではなく、台湾のオブザーバー参加を一貫して支持してきた」、とコメントした。[11]さらに、現在日本政府が台湾へのワクチン提供を検討しているところだと報じられている。[12]
5月25日、アメリカ、日本、オーストラリアの在台湾代表機構は、共同プレスリリースを発表し、世界保健機関の活動への台湾の有意義な参画とWHAへの台湾のオブザーバー参加に対して支持を表明した。台湾の参加は「我々の国民や世界にとっても有益となるだろう」と指摘した上で、「今こそ、台湾を我々の一員として迎え入れるべき時だ」と呼び掛けた。[13]
五、外患:中国の偽の善意と冷酷な台湾孤立
中国は台湾を孤立化させようとしてきた。コロナに関しても例外ではない。コロナ禍の世界的な発生・蔓延以来、台湾のコロナ対策が奏功し、台湾市民があまり普段と変わらないように生活できるというサクセスストーリーは、国際的に知られるようになり、国際社会から少なからぬ共感を得ているはずだ。それにもかかわらず、中国の影響下に置かれた保健福祉の世界を逃れることが、依然としてできていない。今年、台湾のWHA(ビデオ形式)への参加は、オブザーバーとしてさえ不可能である。いうまでもなく、それは中国の仕業である。
5月10日、華春瑩・中国外交部報道官は定例記者会見で、「世界に中国は一つしかない。台湾地区による世界保健機関を含めた国際組織の活動への参加は、一つの中国原則に従って処理しなければならない。これは、国連第2758号決議とWHOの関連決議で確認された根本的な原則である」と述べ、「中国政府は台湾地区が世界の公衆衛生に関する事務に携われるよう適切な手配をしている」、「中国ほど台湾同胞の健康福祉に関心を払う国はない」(沒有誰比我們更加關心台灣同胞的健康福祉)、「台湾がWHAに参加できないのは、民進党当局のせいだ」と言った。[14] これに対して、台湾政府外交部報道官の欧江安は、中国がいままで台湾市民の健康を阻害しており、中国側は国際社会に誤解させようとして公然として嘘をついているのだ、と非難し、中国の言い分は事実や国際社会の認識に全く反する、と反論した。[15]
5月17日、台湾の市中感染拡大が収まらず、蔡英文政府は全国が翌日からコロナ警戒レベル3になることを宣言したら、中国政府がまた軟調に出て、朱鳳蓮・中国国務院台湾弁公室報道官は18日の記者会見で、「台湾同胞へのワクチン提供を用意しており」、「コロナに勝つように台湾同胞を助けたい」、と表明した。[16]これを受け、台湾政府の大陸委員会は、「対岸[中国]は偽りの善意を示さなくていい」、「[中国側が]阻みさえしなければ、我々は国際社会から信頼できるワクチンを入手できるのだ」、「もし中国は本当に人間の福祉を念頭に置くならば、コロナの最中に軍機を台湾周辺に飛ばすべきではない」、と声明を発表して跳ね返した。[17]
六、硬軟「相殺」
大陸委員会が言うことは、的を射ているように思える。まさに中国による妨害のせいで台湾が国際組織に加盟できないのである。それに、BNT(米ファイザーと独ビオンテックの共同開発した)コロナワクチンの香港・マカオ・台湾での販売代理権を握る中国・上海復星医薬会社の妨害があるからこそ、台湾はBNTの入手ができなくなったのである。そして、解放軍の軍用機による台湾周辺への飛行の台湾社会にもたらした脅威感・危機感そのものが、中国の「善意」を信じさせなくしている。これは、まさに筆者が拙文「硬軟両様か硬軟相殺か」(3月13日発表)で論じたように、[18]中国が硬軟両様の台湾政策を有効と信じ込んできたが、実際は、硬い策が柔らかい策を腐食しつつあり、前者がある限り後者は如何なる政策効果も無いのだ。
七、内憂:野党人物の動向
台湾海峡の対岸からのワクチン攻勢のほか、台湾国内にもコロナ防疫工作の妨害勢力がある。しかも、その勢力が立場的に中国側に近く、関連の動きにも中国側との通じ合いが見て取れる。
5月11日、(過去国民党から台北市長選に出馬ようとしたが予備選に落ちた)丁守中は、中国ワクチンの接種を受けたいと発言した。台湾の国家安全部門の情報によれば、中国政府が12~13日ごろ、台湾に対して認知作戦を発動するよう、解放軍サイバー部隊、国家安全部、国台弁に指示を下したとのこと。[19]丁守中の11日発言が中国と関連するものであるか否かは確認できないものの、丁発言の後に中国が動き出したのは、事実である。そして、15日、中国の「中国評論社」に、中国が台湾にワクチンを提供できる、との旨の記事が出た。18日、楊鎮浯・金門県長は、国際的に安全と認められるワクチンを金門県が中国から調達することを認めるよう、中央政府に呼び掛けた。[20]22日、洪秀柱・国民党元党首は、ワクチンを売ってもらえるように中国と交渉したい、と言った。[21]さらに、24日、呉成典・新党党首は、彼が中国側と連絡したら、10萬回分の中国ワクチンを金門県民に提供する、と中国側から言われた、という。[22]同(24)日、林明溱・南投県長は、中国浙江省の台湾事務弁公室がワクチンの購入に協力する意向を(彼に)示している、と言った。[23]これを受け、中国国務院台湾事務弁公室は、「上海市医薬衛生発展基金会と江蘇省海峡両岸文化交流促進会は、台湾同胞にワクチンを寄付したいと言っているが、我々はそれを支持し、積極的に協力をする」と表明した。[24]27日、江啓臣・国民党党首は自分のフェースブックに、「政府は民間の力を使って[ワクチン購入の]ルートを広げるべし」「善意のある助けをよく運用すべし」など書き込んだ。
以上を時系列に見れば、これらの政界人の諸発言と中国政府の立場表明とは、あたかも呼応しあっているかのような感じがする。こういった人物は、まるで「民進党が司る中央政府を飛ばして、首長が国民党籍の地方政府と交渉」という中国の対台湾工作のパターンを踏んで発言しているようだ。
それは、中国政府が望む、台湾の中央と地方の間に楔を打ち込むことになるかもしれない。また、これらの人物の「得点」にもなろう。いま、政治の点数を稼ぐことは、野党にとって至上課題である。一方では、地方統一選挙を来年(2022年)に控えているし、野党が発動した(民進党政府がラクトパミン使用の米豚の輸入の是非を問う)住民投票は、今年の8月に行われる予定である。他方では、民進党政府の支持率がある程度高いレベルに止まっている。そのため、野党側としては、どうしても今回の国内感染拡大を機に、民進党政府に一撃を与えたがっているだろう。実際、蔡英文政府を非難するために、国民党は15項目からなる「対戦マニュアル」(教戦守則)まで用意しており、国民党もそれの存在を公に認めている。[25]
八、認知作戦という挑戦
目下、台湾政府がある大きな挑戦に遭っている。それは、認知作戦(cognitive warfare)である。認知作戦とは、情報操作を通して、特定した対象に、特定した認知・認識・感情を形成する手法とされる。その作戦を遂行するには偽情報の発信が必要であり、世論戦または情報戦の一種と見なされる。
今回の市中感染危機の発生いらい、いくつかの認知作戦のケースが発見された。例をいくつか挙げてみると、軍が町の消毒の支援に派遣されるが、「軍が使う消毒剤は毒性が強い」から「みんな、夜窓をちゃんと閉めておこう」という情報が走り、市民の間に恐慌を起こしている。[26]
また、中央感染症指揮センターの警戒レベル引き上げたが発表(5月15日)されたら、「中央感染症指揮センター指揮官の陳時中は、実際、早くも5月11日に警戒レベルを上げしようとしたが、行政院長の要求で15日に遅らせてしまった」、といった、まるで政府の内輪もめのような内容の報道がネットに出た。[27]
こうした虚偽情報の事案の続発を受け、羅秉成・台湾行政院報道官は、国家安全機関の情報に基づいて、中国はコロナの流行危機に乗じて「台湾に認知作戦を発動し、社会を分裂させようとしている」、と警告を発した。[28]また、李俊俋・総統府副秘書長(内閣副官房長官に相当)も同じく中国の認知作戦を警告し、その作戦の目的については、(1)「台湾内部に矛盾を引き起こすこと」、(2)「コロナ禍の改善を遅らせること」、(3)「生産を遅延させること」、(4)「株式市場などの経済活動をかく乱すること」、との四つを挙げた。[29]
九、結語
今日の世の中で、コロナウイルスという「見えざる敵」への有効な対応だけでも、政府にとって至難の業である。なお、台湾の場合、ウイルスのほかに、野党の挑戦にも取り組まなければならない。蔡英文政権は、実に多重な挑戦に直面しているのである。
つい最近までの台湾のコロナ対処経験は、広く報道され、ある程度国際社会に参考になっていると思われる。いまの台湾は、まだ危機を乗り越えていない。将来、台湾の悪戦苦闘の経験が、中国のワクチン外交攻勢に遭った国々のためにもなれれば、と筆者が強く期待している次第である。
[1] 〈29日增320本土、166校正回歸 21死創新高[影]〉,《中央社》,2021年5月29日,https://www.cna.com.tw/news/firstnews/202105290028.aspx?topic=2012。
[2] 〈疫情升二級警戒!陳時中:進入社區感染 6月8日前停辦室外逾500人集會〉,《聯合報》,2021年5月11日,https://udn.com/news/story/120940/5449273。
[3] 〈北市單月1170人確診 萬華659例成感染熱區〉,《中央社》,2021年5月25日,https://www.cna.com.tw/news/firstnews/202105250300.aspx。
[4] 〈新北疫情持續燒!確診人數破3千 板橋、中和、三重前3名〉,《自由時報》,2021年5月19日,https://news.ltn.com.tw/news/life/breakingnews/3550761。
[5] 〈新冠肺炎》「萬華病毒」歧視標題引起網友公憤!三立電視道歉了〉,《風傳媒》,2021年5月26日,https://www.storm.mg/lifestyle/3704991。
[6] 〈中央宣布延長三級警戒 盧秀燕:非常認同〉,《中央社》,2021年5月25日,https://www.cna.com.tw/news/aloc/202105250294.aspx;〈縣市自購疫苗?盧秀燕表態挺中央統一配發 但盼時程加快〉,《自由時報》,2021年5月25日,https://news.ltn.com.tw/news/politics/breakingnews/3545802。
[7] “Covid-19: What went wrong in Singapore and Taiwan?’ BBC, May 20, 2021, https://www.bbc.com/news/world-asia-57153195.
[8] 〈怕跟台灣一樣疫情大爆發?澳洲維多利亞省四度封城〉,《聯合報》,2021年5月27日,https://udn.com/news/story/121707/5490063。
[9] 〈支持台灣參與WHA 美國務卿:沒有排除理由〉,《中央社》,2021年5月8日,https://www.cna.com.tw/news/firstnews/202105080004.aspx。
[10] 〈G7外長會議公報 兩次提及台灣〉,《中央社》,2021年5月6日,https://www.cna.com.tw/news/firstnews/202105060030.aspx;G7 Foreign and Development Ministers’ Meeting, May 2021: communiqué, https://www.g7uk.org/g7-foreign-and-development-ministers-meeting-may-2021-communique/。
[11] 〈台湾のWHO総会参加支持 加藤官房長官〉,《時事通信》,2021年5月11日,https://www.jiji.com/jc/article?k=2021051100635&g=pol。
[12] 〈台湾にワクチン提供、自民部会が要請 政府検討へ アストラゼネカ製〉,《日本経済新聞》,2021年5月28日,https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA280PI0Y1A520C2000000/。
[13] 〈美日澳駐台辦事處齊聲呼籲 讓台有意義參與世衛〉,《中央社》,2021年5月25日,https://www.cna.com.tw/news/aipl/202105250121.aspx。
[14] 〈華春瑩:中國同意下 世衛3次向台灣通報疫情〉,《中央社》,2021年5月10日,https://www.cna.com.tw/news/acn/202105100241.aspx。
[15] 〈中國稱安排台參與全球衛生事務 外交部:悖離事實〉,《中央社》,2021年5月11日,https://www.cna.com.tw/news/aipl/202105110107.aspx。
[16] 〈國台辦:願助戰勝疫情 讓台灣民眾有疫苗用〉,《中央社》,2021年5月17日,https://www.cna.com.tw/news/acn/202105170353.aspx;〈大陸疫苗入台? 國台辦:當務之急是去除人為政治障礙〉,《聯合報》,2021年5月17日,https://udn.com/news/story/7331/5465025?from=udn-referralnews_ch2artbottom。
[17] 〈國台辦願幫台胞戰勝疫情 陸委會:對岸不必假好心〉,《聯合報》,2021年5月17日,https://udn.com/news/story/7331/5465242;〈陸委會:陸方停止阻撓台灣獲防疫資源 才是善意〉,《中央社》,2021年5月26日,https://www.cna.com.tw/news/acn/202105260337.aspx。
[18] 〈硬軟両様か硬軟相殺か:台湾パイナップル禁輸事件を考える〉,中国問題グローバル研究所,2021年3月13日,https://grici.or.jp/1952。
[19] 〈北京啟動新認知戰 企圖瓦解台灣防疫〉,《自由時報》,2021年5月19日,https://news.ltn.com.tw/news/politics/paper/1449613。
[20] 〈金門縣長籲開放中國疫苗 侯友宜:盼中央支持〉,《自由時報》,2021年5月19日,https://news.ltn.com.tw/news/life/breakingnews/3537171。
[21] 〈洪秀柱發聲:願出面爭取中國疫苗〉,《新頭殼》,2021年5月22日,https://newtalk.tw/news/view/2021-05-22/577426。
[22] 〈金門縣槓中央 新黨:中國願提供金門10萬劑免費疫苗〉,《新頭殼》,2021年5月24日,https://newtalk.tw/news/view/2021-05-24/578339。
[23] 〈林明溱欲買中國疫苗 網友:「南投人會打嗎? 」〉,《自由時報》,2021年5月25日,https://news.ltn.com.tw/news/life/breakingnews/3545618。
[24] 〈陸願捐贈何種疫苗?國台辦:會考慮台灣意願〉,《中央社》,2021年5月26日,https://www.cna.com.tw/news/acn/202105260090.aspx。
[25] 〈傳聞有疫苗教戰守則 國民黨:政府與各政黨都在蒐集輿論意見〉,《自由時報》,2021年5月27日,https://news.ltn.com.tw/news/politics/breakingnews/3547992。
[26] 〈網傳化學兵消毒劑很毒 總統:假訊息不轉傳〉,《中央社》,2021年5月14日,https://www.cna.com.tw/news/aipl/202105140364.aspx。
[27] 唐筱恬,〈幕後》雙北升級三級警戒 蘇貞昌決策關鍵18小時曝光〉,《風傳媒》,2021年5月15日,https://www.storm.mg/article/3679851。
[28] 〈政院:中國藉疫情對台發動認知作戰 積極查辦〉,《中央社》,2021年5月19日,https://www.cna.com.tw/news/firstnews/202105190202.aspx。
[29] 〈李俊俋:中國啟動對台認知作戰 國安單位揭四大企圖〉,《中央社》,2021年5月19日,https://www.cna.com.tw/news/aipl/202105190209.aspx。
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