一、前書き
台湾ほど、コロナ禍に立ち向かう際に、不必要な困難を経なければならない国は、あまりないだろう。中国政府や台湾国内の親中人物などは、台湾政府の防疫工作に干渉と妨害をもたらしている。台湾政府は、コロナ禍に対処しながら、こういった挑戦にも同時に取り組まなければならない。
幸いなことに、中国が主導し続ける台湾の国際的孤立化のなか、台湾はいくつかの国からワクチンの寄贈を得ている。台湾は、国際保健機関から拒否されてはいるが、国際孤児にはなっていない。ただし、後で述べるように、心温かい国際支援でさえ、台湾では一部の反対派人物から文句をつけられている。
二、ワクチンの備蓄がない
拙文「つい油断、優等生が落第した ―台湾のコロナ再感染を見る―」で言及したように、今年の4月末から5月初頭ごろに起きた連続感染事件によって、台湾のコロナ事情が突如悪化しだした。それを受け、台湾の防疫の焦点は、早くもワクチンに移った。コロナ禍が拡大するなか、台湾市民は、マスク着用や頻繁な清潔・消毒などの個人的な取り組み以外に、ワクチンによる保護も必要となっている。
問題は、台湾の市民全体を守るだけの量のワクチンは確保していないのである。ワクチン不足とそれによるワク接種率(ワクチンカバー率)の低さは、目下台湾の防疫事業の巨大な足かせとなっている。
7月1日現在、台湾の接種率は僅か8パーセントにすぎない。[1]また、不足を解決するために早急に輸入すればよいはずだ。しかし、中国の妨害のせいで、調達作業が挫折した。また、ワクチンの生産に関して、台湾の民間企業は去年から着手しており、去年の8月ごろからすでに第1期臨床試験に入ったけれども、今年のコロナの悪化には間に合わなかった。
「海外からのワクチン調達の困難」と「ワクチンがまだ生産できないこと」により、台湾は、ブルームバーグの「COVID耐性ランキング」(Covid Resilience Ranking)において、5位から44位に落ちてしまった。[2]また、一般市民もワクチン不足問題を非常に憂慮している。それは、与党民進党政府の支持率急落に反映された。[3]「台湾民意基金会」が6月23日に発表した世論調査では、民進党の支持率は、22.6%まで落ちており、民進党政権発足以来の最低記録となった。[4]
三、「政治化」された「ワクチン不足」問題
いわば、医療保健のガバナンス(health governance)の良し悪しが、政治的な影響または結果(consequence)を生む。そして政治的結果は与野党間のインタラクションにも反映される。げんに、ワクチン不足の問題は、野党が与党を「無能」と批判する材料となった。例えば、2018年台北市長選に落選した丁守中(国民党)は、「蔡英文政府がワクチン購入に無能」と断言した。[5]江啓臣・国民党党首も、「無能政府」と言い放った。[6]
確かに、今回のコロナ感染が広まるまでは、ほかの国では、すでに数波のコロナを経験し、多数の死傷者を出している。それで台湾の野党側は、まさにそれを以て、蔡英文政府が外国の経験を組まず対応の準備を怠ったとして、批判の矢を放ったのである。
実際、台湾政府がいままで何の準備もしなかったというのは、言い過ぎである。なお、ワクチンが足りないのは、事実である。考えれば、ワクチンが足りないという台湾の目下の苦境は、皮肉にも台湾の防疫工作の成功から生まれたものである。つまり、感染者数が長期的に低レベルに止まり続け、集団免疫が防疫の目標とされておらず、それに、台湾市民が接種を受ける意欲が弱かったため、保存には期限があるワクチンを多く用意する必要性はなかった。
四、中国による「ワクチン統戦」
中台間の政治問題のため、台湾国内には、両岸(中台)関係と関連する非政治的なイシューは、ややもすれば政治化されがちである。ワクチンも例外ではあるまい。
両岸間のワクチン・イシューは、二つの側面から見ることができる。一つは、中国がワクチンを道具として台湾の人心を収攬する側面である。いま一つは、中国が台湾による「中国製ワクチン以外のワクチン」の取得を阻止するという側面である。ここでは、前者を「ワクチン統戦」、後者を「ワクチン孤立」とそれぞれ呼んでおこう。
前者について、中国は、自分がワクチンを生産・輸出している以上、ワクチンの足りない台湾にそれを接種してもらいたいのである。そして接種後に、台湾人の心に、「祖国からの恩恵」に対する感謝の意が湧いてくることを望むだろう。これに関して、朱鳳蓮・中国国務院台湾事務弁公室(国台弁)報道官は記者会見(5月26日)で、「上海や江蘇省の民間機構は台湾にワクチンを無料提供しようとしている」と発表した。[7]
なお、ポイントは、台湾市民が中国ワクチンの効果を問題視しており、中国ワクチンの接種を受けたいという人はほとんどいないのである。何といっても、中国製ワクチンがほかのワクチンより効果的だという医学的証拠が乏しい。それに、中国製ワクチンを受けても感染した、ひいては死亡したケースが頻発している。
例えば、今年の3月、ポーランドの衛生大臣は、中国製ワクチンの効果性が科学的な裏付けられていないため、接種をすすめないと表明した。[8]また、Martín Vizcarra・元ペルー大統領ご夫婦は、去(2020)年中国製ワクチンの接種を受けたにもかかわらず感染した。[9]インドネシアでは、今年6月に感染して亡くなった計26名の医者のなかで、10名が生前中国のシノバック(科興)社製ワクチンを接種済みだったという。[10]中国の遼寧省では、地方公務員でさえ自国製ワクチンが怖くて接種できないという話もあった。[11]
こうしたなかで、あたかも台湾市民の中国ワクチン接種意欲を高めるためかのように、中国政府(国台弁)は、「台湾市民が大陸で接種を受けることができる」、と6月11日に発表した。言うまでもなく、それは中国政府による印象操作であって、もし台湾人がそれを信じ、実際に中国ワクチンの接種を受けるようになったら、「ワクチン統戦」の道を一歩進んだに等しく、統戦での得点になろう。
五、中国「ワクチン統戦」に対する台湾側反応:非難と呼応
台湾政府(大陸委員会)は、中国が台湾のワクチン取得を阻むと同時に、台湾市民が中国ワクチンを受け入れるように働きかけるとして、台湾に硬軟両様で統戦圧力をかけている、と非難している。[12]
これとは対照的に、一部の野党人物は、まるで中国のワクチン統戦に呼応するかのような歩調をとっている。例えば、国民党元党首である洪秀柱は、「海峡両岸青年発展フォーラム」出席するために中国におり、まもなく中国製ワクチンの接種を受ける、と6月28日に自分のフェースブックに書き込んだ。その後、洪は、上海メディア「澎湃新聞」の独占取材において「中国製ワクチンを信頼している」と表明したうえ、過去一年半にわたって台湾をコロナ禍から守るのに尽力してきた台湾衛生福利部部長(大臣)・陳時中を、公共衛生(Public Health)のバックグラウンドを持っていないとして貶した。[13]洪のほか、いますぐに中国製ワクチンを受け入れるよう台湾政府に圧力をかける統一派人物もいる。「中華統一促進党」党首の張安楽(元暴力団関係者)は、その一例となる。[14]こう見てくると、やはり台湾のワクチン不足問題は、すでに台湾の野党の、蔡英文政府を攻撃するための武器となっていることがわかる。
六、「まさかの時の友こそ真の友」
影があれば光がある。中国による国際的孤立の暗闇に、突然光が差した。日本政府は、3・11の義援金への恩返しとして、台湾へのワクチン無償提供を決め、6月4日という歴史的な日に120万回分のAZ(アストラゼネカ)ワクチンが、台湾・桃園国際空港に到着した。さらに、アメリカ政府も台湾へのワクチン無償提供を発表し、同月20日に250万回分のモデルナ社製のワクチンが台湾に届いた。そして、リトアニアは、ワクチンを2万回分台湾に寄贈すると発表した。
言うまでもないが、こうした国際社会の支援に対して、台湾政府は大いに歓迎し感謝している。蔡英文総統をはじめ台湾の官民各界は、「A friend in need is a friend indeed」(まさかの時の友こそ真の友)という西洋のことわざを引用し、謝意を述べられている。[15]
中国が長年台湾を孤立させるのに努めてきており、台湾への接近には中国の報復のリスクが伴うことは、国際社会においては、特に驚きに値しないだろう。なお、そうだからこそ、同様に中国の影に覆われた日本や、ロシアの勢力圏に位置して人口280万しか有しない小国・リトアニアでさえ、リスクを冒してまで台湾に救いの手を差し伸べたことは、称賛と感謝に値しよう。コロナとの悪戦苦闘の最中に陥った台湾にとって、これ以上の励ましはないだろう。台湾社会も、この恩義を忘れることはない。
七、中国による「ワクチン孤立」
中国は台湾に対して「ワクチン統戦」を行っていると同時に、台湾が中国製以外のワクチンの獲得を阻止しようとしている。
例えば、本来、台湾は、ドイツ・BNT(ビオンテック)社製のワクチンを購入しようとしたが、中国の阻止によって失敗した。中国は、台湾政府がBNT本社から直接買おうとしたが、上海「復星」社がBNTワクチンのアジア代理権を持つため、買うなら「復星」を通さないといけない、という。なお、その後、上海「復星」社とBNTとの契約が公開されたら、「復星」社の代理権が台湾に及ばないことが分かった。[16]もちろん、北京当局として自分が阻んだと認めてはいないが、米・ホワイトハウス報道官は定例記者会見で、中国と名指しこそしなかったものの、「台湾のワクチンへの取得が阻止された」(…they [Taiwan] were being cut off from access to vaccines.)とはっきりコメントした。[17]
また、日本やアメリカなどからのワクチン寄贈を目の当たりにした中国は、不愉快に感じずにいられなかった。趙立堅・中国外交部報道官は、ワクチン寄贈を「中国内政干渉」、「ワクチン援助を以て政治操作」といい、中国ワクチンの提供を阻止しているのが台湾政府だと非難した。[18]
八、国際援助が来ても民進党政府への攻撃が止まらない
また、日・米などのワクチン提供によって台湾のワクチン不足がある程度緩和したとは言え、それで民進党政府が非難を免れることができたわけではない。
朱学恒という台湾のネット・インフルエンサーは、民進党政府が開発中の国産ワクチンの市場を守るために、わざと十分な数量のワクチンを日本に要求せず、100万回しか求めなかった、と言っている。自分の言い方が正しいと証明するために、佐藤正久参議員がテレビ出演での発言を、間違った中国語に訳し、発言主旨を曲げた。[19]
佐藤氏:台湾自体の感染者がさっきもあったように一番多くても700とか500くらいの数字なんですよね。で、台湾全部の方に広がっているというわけではなく、どちらかというと台北と、あの新北市のあたりが中心ということもあって、そこまで喫緊ではないということ、またアストラゼネカ社のものもまた6月に200万はいる、これだけの見通しがついている。また、ありましたように台湾製のワクチンも7月から2社で一回当たり1000万回分、合わせて(倍と合わせて?)2000万回分という計画もあるので、とりあえず緊急的には100万回分、という話が当初ありました。
(中訳)
佐藤先生:像剛才也提過,台灣本身的感染者的數字最多的時候也大約700或500。然後,(傳染的範圍)並沒有遍及整個台灣,而是以台北市和新北市為中心,因此並不是那麼吃緊。再加上AZ疫苗也預計在六月份進來200萬劑。而台灣製的疫苗也從七月份起兩家公司準備一次1000萬劑,所以按照計畫來看總共會有2000萬劑的疫苗,於是只需要應急的100萬劑的數量,這就是當初的訊息。
以上から分かるように、「とりあえず緊急的には100万回分」という佐藤発言の最後の部分は、「只需要應急的100萬劑的數量」(応急用の100万回分しか要らない)と誤訳されたのである。朱は、その誤訳を以て「民進党政府が失策している」という印象を作り上げたかったのだろう。
それだけではない。朱は、政府は市民がワクチン接種できずに亡くなっていくことを座視しているとして、お葬式に供える花に「爾俸爾禄、民膏民脂、下民易虐、上天難欺」(お前の給料は人民の汗とあぶらの結晶だ。民はしいたげやすいが、その苦労に感謝し、いたわらなけばならない。この気持ちを忘れ、弱い人々をしたげると、天罰が下る)と書いた紙を張り付けて、中央感染症指揮センターへ送った。[20]もちろん、それも民進党政府の「無能さ」を印象付けようとした仕草だったが、コロナ前線で頑張っている医療関係者の心を傷付けたに違いない。
また、茂木敏充外務大臣が6月25日に100万回分のワクチンを台湾に追加提供することを発表したのを受け、国民党は、日本に対して謝意を述べながらも、「日本の追加提供はまさに『無能な指導者がいることは全民の不幸だ』とのことの証だ」と強調し、民進党政府に非難の矢を放つのを忘れなかった。[21]
更に、過去国民党政権期に大陸委員会副主任委員(副大臣に相当)を歴任した張顕耀でさえ、「ワクチン寄贈を受ける台湾はワクチン乞食だ」という辛らつな表現を使い、「日本が台湾に寄贈したワクチンは、日本人でさえ使いたくないものだ」と貶して憚らない。皮肉なことに、張自身がすでに5月の下旬にAZワクチンの接種を受けた。[22]
九、結語
中国と台湾の間の両岸問題は、いまでも解決できないままである。台湾が、戦後約40年間の権威主義政治を経て、やっと民主化を成し遂げたとはいえ、両岸問題は相変わらず出口を見つけだせない。台湾は、つねに中国からの脅威と、内部の親中派からの圧力のなかを、生きなければならない。言わば、これが台湾の「日常」だ。なお、台湾政府は、コロナ禍への取り組みを、このような「日常」のなかで、していかざるをえない。ただでさえ見えざる敵に勝ちにくい戦いなので、内憂外患の環境に置かれた蔡英文政府は、コロナと戦いながら、前途多苦の茨の道を進めていくしかない。
[1] 〈健康網》台灣「疫苗覆蓋率」低! 醫師點關鍵:成也防疫 敗也防疫〉,《自由時報》,2021年7月1日,https://health.ltn.com.tw/article/breakingnews/3588319。
[2] 〈台灣防疫排44名 國民黨籲政府虛心檢討〉,《中央社》,2021年6月29日,https://www.cna.com.tw/news/aipl/202106290049.aspx。
[3] 〈【民調】蔡英文蘇貞昌支持度「死亡交叉」國產疫苗政策對立民意〉,Yahoo,2021年6月23日,https://www.taiwannews.com.tw/ch/news/4230360。
[4] 〈武漢肺炎五月風暴下的台灣(二)〉,台灣民意基金會,2021年6月23日,https://www.tpof.org/%e5%9c%96%e8%a1%a8%e5%88%86%e6%9e%90/%e6%ad%a6%e6%bc%a2%e8%82%ba%e7%82%8e%e4%ba%94%e6%9c%88%e9%a2%a8%e6%9a%b4%e4%b8%8b%e7%9a%84%e5%8f%b0%e7%81%a3%ef%bc%88%e4%ba%8c%ef%bc%89%ef%bc%882021%e5%b9%b46%e6%9c%8823%e6%97%a5%ef%bc%89/。
[5] 〈自爆已打AZ還買了7張高端股票 丁守中狠批政府採購疫苗無能〉,《中時新聞網》,2021年6月23日,https://www.chinatimes.com/realtimenews/20210623004790-260407?chdtv。
[6] 〈捐疫苗被卡? 江啟臣:無能政府阻百姓自救〉,《聯合報》,2021年6月27日,https://udn.com/news/story/122190/5560560。
[7] 〈陸願捐贈何種疫苗?國台辦:會考慮台灣意願〉,《中央社》,2021年5月26日,https://www.cna.com.tw/news/acn/202105260090.aspx。
[8] “Polish health minister says does not recommend Chinese COVID vaccine at the moment,” Reuters, March 3, 2021, https://www.reuters.com/article/health-coronavirus-poland-china-idUSW8N2JJ023.
[9] “Covid-19: Peru’s ex-leader accused of jumping vaccine queue tests positive,” BBC, April 26, https://www.bbc.com/news/world-latin-america-56887533.
[10] 〈中國科興疫苗效力 連遭義大利總理印尼醫界質疑〉,《中央社》,2021年6月28日,https://www.cna.com.tw/news/acn/202106280304.aspx;”Indonesian Covid deaths add to questions over Sinovac vaccine, ” Guardian, June 28, https://www.theguardian.com/world/2021/jun/28/indonesian-covid-deaths-add-to-questions-over-sinovac-vaccine.
[11] 〈遼寧新安鎮六十五名公務員僅三人願接種國產疫苗〉,《自由亞洲電台》,2021年4月9日,https://www.rfa.org/mandarin/yataibaodao/huanjing/0409qla-04092021042335.html。
[12] 〈國台辦稱台胞可赴陸接種疫苗 陸委會:勿再藉疫苗統戰〉,《聯合報》,2021年6月11日,https://udn.com/news/story/7331/5527061;〈中國疫苗有效性存疑 美聯社:過去黑歷史讓中國人自己都不敢打〉,《自由時報》,2021年4月10日,https://news.ltn.com.tw/news/world/breakingnews/3495238。
[13] 〈洪秀柱接受陸媒專訪 批民進黨政治防疫、不尊重專業〉,《聯合報》,2021年6月30日,https://udn.com/news/story/7331/5569291。
[14] 〈特定人士發動疫苗「認知戰」 王定宇耐心解釋外購疫苗現況〉,《自由時報》,2021年5月24日。
[15] 〈美250萬劑疫苗抵台 蔡總統:感謝日、美及時伸援〉,《聯合報》,2021年6月20日,https://udn.com/news/story/122190/5545442。
[16] 〈復星手握台灣BNT代理權?合約曝光又被打臉〉,《民視電視台》,2021年6月16日,https://tw.news.yahoo.com/news/%E5%BE%A9%E6%98%9F%E6%89%8B%E6%8F%A1%E5%8F%B0%E7%81%A3bnt%E4%BB%A3%E7%90%86%E6%AC%8A-%E5%90%88%E7%B4%84%E6%9B%9D%E5%85%89%E5%8F%88%E8%A2%AB%E6%89%93%E8%87%89-114513801.html。
[17] “Press Gaggle by Press Secretary Jen Psaki En Route La Crosse, WI,” White House, June 29, https://www.whitehouse.gov/briefing-room/press-briefings/2021/06/29/press-gaggle-by-press-secretary-jen-psaki-en-route-la-crosse-wi/.
[18] 〈美贈台250萬劑疫苗 陸外交部:民進黨謊稱大陸阻買疫苗〉,《聯合報》,2021年6月21日,https://udn.com/news/story/7331/5547524?from=udn-relatednews_ch2;〈國台辦:積極協助台灣與上海復星接洽疫苗〉,《自由時報》,https://news.ltn.com.tw/news/politics/breakingnews/3554308。
[19] 〈到底誰說「台灣只需要應急的100萬劑」? 朱學恒找到證據:自民黨的他〉,中國時報,2021年6月9日,https://www.chinatimes.com/realtimenews/20210609005708-260407?chdtv。
[20] 〈朱學恒送喪禮花藍給CDC 引發眾怒:改行當殯葬業?〉,《自由時報》,2021年6月1日,https://news.ltn.com.tw/news/life/breakingnews/3553234。
[21] 〈美日馳援疫苗 國民黨團酸:印證無能領導者是全民不幸〉,《自由時報》,2021年6月26日,https://news.ltn.com.tw/news/politics/breakingnews/3583112。
[22] “COVID-19: DPP pans ‘vaccine beggar’ remark,” Taipei Times, June 22, 2021, https://www.taipeitimes.com/News/taiwan/archives/2021/06/22/2003759600;〈才發文酸日本援台疫苗 前立委張顯耀被爆已打AZ〉,《自由時報》,2021年6月25日,https://news.ltn.com.tw/news/politics/breakingnews/3582726。
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